https://news.yahoo.co.jp/articles/29d326fb63988cf27f408ac37a9320df4f5b7cc0

社会人の身だしなみや学校の校則などで何かと話題になる「髪形」。
今、ツーブロックと呼ばれる髪形をはじめ、理容店で散髪する「バーバースタイル」が再燃している。
岐阜県内では、より高度な理容技術が求められるパンチパーマに再注目する人も。
関市には「パンチパーマ普及委員会」と称して、愛好家とともにパンチパーマのイメージ向上と普及を図る理容店もある。

パンチパーマは短く整えた髪に、細いヘアーアイロンで小さなカールを並べるようにかける髪形だ。
福岡県北九州市の理容師が考案したとされ、1970〜80年代に流行した。
時代とともにパンチパーマをかけられる理容師が減っているというが、県内でパンチパーマの普及を図るのは
関市新田にある理容店「ボノ・ヘアー」。県理容講師を務める理容師の久後靖幸さん(44)が中心になって営む店で、
パンチパーマ普及委員会の拠点になっている。

普及委を名乗り始めたのは、常連客で愛好家の造園業秋山和宏さん(38)=同市小屋名=。
同店に通うようになって約4年。子どもの頃も来ていたが、カリスマ美容師ブームの到来で理容店から美容院に切り替えていた。
だが、仕事を始めると、髪形に快適さを求めるように。屋外の作業で帽子をかぶるため、髪の毛がぺたっと寝てしまう。
悩んでいた時に注目したのが理容店発のパンチパーマだった。「型崩れしないし、遊び心もある」と、技術を持つ同店を再訪。
人生初のパンチパーマをかけた。

ただ、パンチパーマにするのは頭の中央部のみで、側面はバリカンで短く刈り上げる(スキンフェード)。
側面も含めたフルパンチではなく、「爽やかな感じにしたい」と秋山さんは話す。

久後さんによると、流行中のバーバースタイルは側面をスキンフェードにするのが特徴で、欧米発のスタイル。
側面を刈り、前髪を七三分けにするなどしたスポーツ選手の髪形が世界で注目され、日本にも波が訪れたという。
側面を刈る"新パンチ"は、欧米発のバーバースタイルと日本発のパンチパーマを融合させた髪形というわけだ。

同店でも、普及委の呼び掛けに賛同した5人ほどが新パンチにしたといい、秋山さんは「毎朝のセットがすごく楽。
今風の髪形と合わせれば爽やかな雰囲気になる」と強調。久後さんも「パンチパーマというとダサいとか、
おっちゃんのイメージを持つ人も多いが、それを払しょくするための委員会。バリエーションを増やしていきたい」と意気込んでいる。


パンチパーマ愛好家の秋山和宏さん(前)と理容師の久後靖幸さん。
側面をバリカンで刈る「新パンチ」が今風だ=関市新田、理容店「ボノ・ヘアー」(岐阜新聞社)
https://amd.c.yimg.jp/amd/20200806-00262848-gifuweb-000-1-view.jpg