医療大麻を使用している慢性疼痛患者さんは、うつ病、不安の割合が低いと言う研究結果が発表された。
医療大麻群のうつ病率、不安率は、オピオイド使用群の半分以下、その差は歴然としている。

処方オピオイドおよび医療大麻を受けている慢性疼痛患者のうつ病および不安の研究
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/labs/articles/28453948/

米国国立医学図書館 2017年4月21日

背景:慢性疼痛を患う患者は、うつ病および不安の高い割合が一貫して報告されている。
処方オピオイドは、痛みの薬理学的治療の最も一般的な治療の1つであるが、
近年、米国および世界中のいくつかの国で、疼痛管理のために医療大麻がますます使用されている。
この研究は、処方オピオイドおよび医療大麻を受けている疼痛患者のうつ病および不安のレベルを
比較することを目的に行った。

方法:参加者は、処方オピオイド(N = 474)、医療大麻(N = 329)または両方(N = 77)で
治療された慢性疼痛を患う患者であった。 うつ病および不安は、患者健康アンケート(PHQ-9)
および全般性不安障害尺度(GAD-7)のうつ病モジュールを用いて評価した。

結果:

・うつ病罹患者・オピオイド群:57.1%、医療大麻群:22.3%、オピオイド&医療大麻群:51.4%
・不安の割合・ピオイド群:48.4%、医療大麻群:21.5%、オピオイド&医療大麻群:38.7%

結論:うつ病および不安のレベルは、医療大麻を投与された患者と比較して処方オピオイドを
受けている慢性疼痛患者の方が高い。 慢性疼痛、特にうつ病や不安のリスクのある患者の
最も適切な治療法を決定する際には所見を考慮する必要がある。