非犯罪化ねえ。デクライミナライゼーションつったっけ? decriminalization
いつも舌を噛みそうになる刑事政策用語なんだよね。

んで、この非犯罪化政策。
本件では薬物ネタだから薬効とかそういう話が論点になっているんだけど
デクライミナライゼーションそのものは、
法禁行為があまりに蔓延している場合に、
摘発や取調べ、裁判なんて刑事司法のキャパ、
あるいは収容コストや被疑者の社会的負担を減らすため
そっちの観点から検討されるってのが、まあ一般的な考え方だね。

ジャップ国でも何気にそういうのあるよ。
一番有名なのが交通反則金制度ってやつね。
あれは普通に納付すりゃまあ事実上は犯罪扱いにならんしょ?
罰金じゃないから前科にもならんな。
ごねると刑事裁判から罰金刑になるわけで、これも裁判権の絡みからすると
どーなんだという気がしないでもないけれど。

で、アメリカなんかだと報道なんかで聞くと大麻が蔓延しきっていて
そういう行刑コスト感覚からも非犯罪化が進んでいるわけだけど
(さすがプラグマティズムの国だw)
本邦じゃそこまで多数検挙されているわけではないしねえ。
逆に日本人の薬物犯罪で国際的にみても突出して割合が高いのは覚せい剤だがw
これはなんぼなんでも法禁して罰条ないとダメポだろうから
この国で薬物がらみの非犯罪化はちょっと考えられないね。
(とはいえ自己使用罪なんかの中毒者、依存者に対する
 「刑罰から治療へ」という処遇問題にかかわる点なら
 検討すべき論点だとは思うが、これは別の話。)