アメリカ大統領選挙まで3週間を切る中、トランプ大統領は、接戦となっている州で相次いで演説し、ツイッターなどのソーシャルメディアがバイデン氏の味方をしていると主張して激しく攻撃しました。

新型コロナウイルスへの感染で中断していた選挙活動を再開させているトランプ大統領は16日、バイデン氏と激しく争う南部フロリダ州やジョージア州で大規模な集会を相次いで開きました。

この中で、トランプ大統領は、バイデン氏を批判する記事のリンクを、ツイッターなどのソーシャルメディアが真偽を確認できないとして投稿できなくしたり、投稿しようとしたトランプ陣営やホワイトハウスの報道官の私用アカウントを一時凍結したりしたことを、厳しく批判しました。

そのうえで、「彼らが権力を乱用することは許されない。私は腐敗したバイデン一家だけでなく、腐敗した左翼のメディアとも戦っている」と述べ、メディアや巨大IT企業がバイデン氏に味方していると主張して激しく攻撃しました。

一方、バイデン氏は激戦州の中西部ミシガン州を訪れ「大統領になれば家族の面倒を見るような充実した保険制度にする」と述べ、重要政策と位置づける医療保険制度の拡充に力を入れると訴えました。

トランプ大統領が集会を開いたジョージア州は長年、共和党が強い地域ですが、今回はバイデン氏に接戦に持ち込まれていて、トランプ大統領としては世論調査でリードされる中、できるだけ多くの州を回ることで巻き返しを図りたいねらいがあるものとみられます。

対話集会の視聴者数はバイデン氏が上回る
トランプ大統領と民主党のバイデン氏は、15日、当初予定されていた2回目のテレビ討論会が中止されたため、それぞれ同時に異なるテレビ局が主催した対話集会に参加しました。

これについて有力紙ニューヨーク・タイムズは16日、調査会社の暫定値として、トランプ大統領の集会をテレビで見た人がおよそ1350万人だったのに対し、バイデン氏の集会を見た人はおよそ1510万人と、バイデン氏が160万人上回ったと報じています。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20201017/k10012668201000.html