【ワシントン時事】米大統領選で民主党のバイデン前副大統領が激戦州の中西部ミシガンとウィスコンシンを制した。

 3日夜時点では共和党のトランプ大統領優位に見えた両州でバイデン氏が「逆転」した背景には、時間とともに処理に手間がかかる郵便投票の集計が増えた事情がある。

 米紙ニューヨーク・タイムズの追跡調査によると、ミシガンでは開票率10%段階でトランプ氏の得票率が20ポイントほど上回っていた。二人の差は徐々に縮まり、開票率90%に到達したあたりで逆転した。

 こうした逆転現象をめぐって、トランプ氏はこれまで「新しい票がどこからともなく大量に現れる」と不正の存在を主張。4日には、開票作業で不正監視が十分にできないとしてトランプ陣営がミシガンの集計作業中止を求める訴訟を起こした。

 ただ、郵便投票が急増した今回、バイデン氏の票が後から増えることは当初から予想されていた。郵便投票の利用が民主党支持者で圧倒的に多い上、ミシガンやウィスコンシンでは、署名確認などの準備作業に直前まで着手できず、開票に時間を要するためだ。

 残る激戦州の東部ペンシルベニアは、開票率88%でトランプ氏が約3ポイントリードしている。だが、今後増える分の多くは郵便投票とみられ、バイデン氏は記者団に「ペンシルベニアも感触はいい」と自信を示した。 

https://news.yahoo.co.jp/articles/d54fb1da35646da4b603dd0a257b16a358792bfc
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