新型コロナウイルスによりGoToトラベルなどキャンペーンの停止が決まる一方で、繁華街の人出が増えている。NTTドコモのまとめによると20日午後3時時点での全国主要駅や繁華街の人出が、6割弱の場所で1週間前の13日より増加していたという。特に東京では12地点のうち9地点で上回った。

 小池百合子東京都知事は「不要不急の外出を控えてということは全世代に言えること」と呼びかけていたが、外出する人はいなくならない。特にヤリ玉に挙げられがちなのが忘年会だ。

 菅義偉首相がステーキハウスで5人以上による忘年会をしたことは大批判された。菅首相が「真摯に反省している」と釈明に追われたほどだった。それだけじゃない。自民党の各派閥は予定していた忘年会を急きょキャンセル。そもそも批判がなければ開催しようとしていた気の緩みにも厳しい視線が注がれていた。

 一般企業でも忘年会は悩みの種だ。ある企業の総務担当者は「会社の忘年会は中止にして、個人間でもやらないようにと念押しをしています。しかし、この個人間の忘年会というのがやっかい。5人未満の少人数ならいいと思っているのでしょう。社員たちがやたら少人数の忘年会をやりたがるのです。やるなと言われたらやりたくなる心理なんでしょうか」と嘆いている。

 禁止されるとやりたくなる心理を「カリギュラ効果」というが、まさにそうなっているという。「『ランチ忘年会はどうですか』とか『菅首相が忘年会やってるからいいじゃないか』などと突き上げを食らっています。しかし、会社から感染者を出すわけにはいかない。新年会の中止も決まっています」(前出の総務担当者)

 確かに菅首相はOKで一般庶民はダメというのは納得いかないだろうが、抑え込まれた気持ちがクリスマス、年末年始に暴発しないようにしたい。

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