ろ全米州都も厳戒態勢 デモ参加者は少なく―一部武装も平和に実施
 【ハリスバーグ(米東部ペンシルベニア州)時事】バイデン次期米大統領の就任式を20日に控え、全米の州都も厳戒態勢が敷かれている。全50州の州議会議事堂では17日、武装した集団による抗議デモが計画され、緊張が高まっていたが、米メディアによると、抗議デモはいずれも小規模で武装していた参加者も一部に限られた。<下へ続く>

 連邦捜査局(FBI)は、首都ワシントンや全米の州都で20日まで、武装した集団による抗議や政府庁舎への「侵入」が起きる事態を警告。インターネット上では17日に首都ワシントンと全50州の州議会議事堂で武装して行進を行うよう呼び掛ける投稿が出回り、各州の州議事堂は入り口にバリケードを設置したり、装甲車を展開したりして警備態勢を強化。少なくとも19州で州兵も配備された。

 ニューヨーク・タイムズ紙などによると、ミシガンやオハイオなどの州では過激主義運動「ブーガルー」のメンバーが銃を持って参加したが、デモは平和裏に行われた。ミシガン州の州都ランシングのデモに半自動小銃を持って参加した男性(22)は、FBIの警告が報じられた後に大半が17日のデモ参加を取りやめたと地元メディアに説明。「内戦は全く望んでいない。平和的な革命を望んでいる」と語った。
 一方、ペンシルベニア州ハリスバーグでは州議事堂周辺の道路が通行止めになり、周囲はバリケードで囲われた。しかし、現地で確認できたトランプ支持者はわずか5人程度で、数十人に上る報道陣の方がはるかに多かった。武装した支持者もいなかった。連邦議会襲撃事件に発展した6日の首都での抗議デモに参加していたという白人男性は「米メディアは信用できない。自分の目で何が起きているか見るために来た」と説明。20日に首都に行くか尋ねると「母親が心配しており、就任式が終わるまでは首都に行かないと約束した」と語った。
 一方、首都ワシントンでは16日、警官をかたった容疑で女(63)が検問所で逮捕されたと報じられ、摘発も相次ぐ。FBIは6日の襲撃事件を受け、過激派が勢いを増している可能性を指摘しており、20日にかけて緊張状態は続く。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021011800650&;g=int

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