※読売新聞

 千葉県教育委員会は20日、公立小学校で児童にわいせつな行為をしたなどとして、担任の男性教員(61)を免職とするなど、5件の懲戒処分を発表した。県教委による今年度の懲戒処分(監督責任除く)は計16件。綱紀粛正に向けた対策を打ち出しているが、不祥事が続く厳しい状況だ。

 県教委による懲戒処分の発表は5か月連続。学校に繰り返し注意を促すなどの対策を取り、昨年末には有識者による会議を踏まえた防止策を公表したばかりだった。

 発表によると、男性教員は昨年10月下旬頃から11月26日までの間、休み時間に担任する男子児童3人に対して、指を尻に突き刺したり、股間を服の上から触ったりした。授業中に男子児童の陰部の絵を描くこともあった。

 児童の保護者が学校側に訴えたことで発覚。男性教員は県教委の聞き取りに対し、「子供たちと人間関係や信頼関係を築くため、下ネタが手っ取り早いと思った」と説明したという。

 この問題で監督責任を問い、校長(60)を減給10分の1(1か月)の懲戒処分とした。県教委は男性教員の氏名や学校名などは明らかにしていない。

 県中央部の県立高校の男性教諭(56)は、減給10分の1(1か月)とした。男性教諭は昨年11月10日、校内で教育実習生の女性への指導中、ゴミ箱を蹴ってすねに当てたほか、「(実習を)続けるかやめるかはこっちが決める」などと発言した。女性は精神的苦痛を訴え、実習を中断したという。

 男性教諭は「実習生はこうでなければならない、という思い込みがあった。猛省している」と話しているという。

 顧問をする部活動の部員と許可なく「LINEライン」でやり取りしていた八千代市の公立中学校の男性教諭(53)は、戒告とした。男性教諭は、アドレスなどの把握状況についての県教委の調査にも、うその報告をしていた。

 県立中央博物館の男性上席研究員(61)は減給10分の1(1か月)。昨年11月に講演し、5万円の報酬を受け取った際、必要な手続きをしていなかった。

2021/01/22 10:53
https://www.yomiuri.co.jp/national/20210121-OYT1T50102/