初期被ばく慰謝料求めて提訴

*ソース元にニュース画像あり*

http://www3.nhk.or.jp/lnews/fukushima/20210305/6050013690.html
※NHKローカルニュースは元記事が消えるのが早いので御注意を

福島第一原発の事故からまもなく10年になります。
事故直後に国が対応を誤ったことによって避難が遅れ、被ばくしたなどとして、
当時、福島県飯舘村に住んでいた29人が国と東京電力に慰謝料の支払いを求める訴えを起こしました。

福島県飯舘村に住んでいた29人は5日、東京地方裁判所に訴えを起こし、東京・霞が関で会見を開きました。
飯舘村は、大部分が原発から半径30キロ圏外で、事故直後は避難の必要はないとされましたが、
およそ1か月後に計画的避難区域に指定され、一時、すべての住民が避難を余儀なくされました。

訴えによりますと、事故直後に放射線量が高まった情報が住民に伝えられず、
避難する機会を奪われ被ばくしたとして、国の対応に過失があったと主張しています。
また、全村避難によって自宅や田畑を奪われるとともに、地域のコミュニティーも壊され、
ふるさとを失ったとして、国と東京電力に対し、あわせて2億円の慰謝料の支払いを求めています。
弁護団によりますと、事故直後の被ばくに対して慰謝料を求める集団訴訟は、初めてとみられるということです。

訴えた住民の代表の菅野哲さんは会見で、「この10年で病気も見つかっているが、
放射線の影響がなかったか不安になり、この先も不安は続いていく。国と東京電力の責任を問いたい」
と話していました。

内閣府は「事案の概要がわからず管轄は不明だが、いずれにしても訴状が届いていないのでコメントは控える」とコメントしています。

東京電力は「原子力発電所の事故により、福島県民の皆さまをはじめ、
広く社会の皆さまに大変なご迷惑とご心配をお掛けしていることについて、改めて心からおわび申し上げます。
訴状が送達された場合には、請求内容や主張を詳しく伺ったうえで、真摯に対応して参ります」とコメントしています。

03/05 20:21