<回答の選択肢に「中国ではげっぷをしたら唇を切り落とすのが普通」と記載>

コロラド州デンバーで3月27日に開催された集会でアジア系へのヘイトクライムに抗議する参加者 Alyson McClaran-REUTERS

米テキサス州の中学校で、社会科テストの設問に中国人に関する差別的な記述があり、担当教諭3人が休職処分を受けた。中学校を管轄する学区が、事実関係の調査を進めている。






問題が起きたのは、テキサス北部のブララック中学校。社会科の授業を受けていた女子生徒の姉が、テストの設問の写真を撮影した。設問には、このように書かれていた「以下のうち、中国で普通に行われていることとして正しいものはどれか?」

地元テレビ局KHOUによると、設問の選択肢は次の通りだった。「A.) レストランでげっぷをした人の唇を切り落とすのは、中国では普通のことである。B.) 飴1つを盗んだ子どもを杖で50回打つのは、中国の一部では普通のことである。C.) 猫や犬を食べるのは、中国の一部では普通のことである」

<中国人団体が謝罪要求>

写真を撮影した姉のジョイ・リムは、自身も同じ学区の中学校の卒業生で、ツイッターにこの写真を投稿して学区に連絡した。

「妹の肩越しにこの設問が見えたとき、とにかく衝撃を受けた」と、リムはKHOUに語った。「あれで問題ないと、いったい誰が考えたのか理解できない。教師がアジア系アメリカ人だったら、あの設問が出されることはなかったはずだ。自分が家にいて、この現場を押さえられてよかったと思う」

3月31日に学区が出した声明では、次のように弁明している。「テストの設問で使われた言葉は、侮蔑的で、人を傷つけるものだ。関係した教師らについては、調査が完了するまで、休職させる措置を取っている」

また、「よりインクルーシブ(包摂的)で敬意をもった環境を作る取り組みとして」、職員向けの多様性トレーニングを開始したばかりだとも述べた。

一方、テキサス州の中国人団体「ダラス・フォートワース・チャイニーズ・アライアンス」は4月1日、この学区に対して、関係した教師の解雇と、すべてのアジア系の生徒、保護者、コミュニティーに対する謝罪の表明を求める申し立てを行った。多様性への感受性を育てるトレーニングをすべての教師と生徒に受けさせることも求めた。

「担当の教師3人は、社会科教育テストで中国系アメリカ人に対する人種差別的な言語表現を用いたことで、アジア系アメリカ人の生徒を公然と差別し、いじめる行為をおこなった」と申し立ては述べている。「この学区や近隣コミュニティーのアジア系の生徒と家族は、ひどい侮辱を受け、憤っている」

https://news.yahoo.co.jp/articles/142a3e6a3c524515e0891b7197d163447fcc65fc
4/2(金) 17:38配信