25日午前1時すぎ、鹿児島市の桜島の南岳山頂火口で爆発的な噴火が起き、火砕流が火口からおよそ1.8キロ流れ下ったのが確認されました。気象庁は、噴火警戒レベル3を維持したうえで火口からおおむね2.4キロの範囲で大きな噴石や火砕流への警戒を呼びかけています。

気象庁によりますと、25日午前1時9分ごろ、鹿児島市にある桜島の南岳山頂火口で爆発的な噴火が起き、噴煙が火口から2300メートルの高さまで上がったほか、火砕流が南西方向におよそ1.8キロ流れ下ったのが確認されました。

このため気象庁は、午前2時前に噴火速報を出したあと、午前2時40分に噴火警戒レベル3を維持したうえで警戒が必要な範囲をこれまでの「火口からおよそ2キロ」から「火口から2キロを超えた居住地域の近くまで」に拡大しました。

火口からおおむね2.4キロの範囲で大きな噴石や火砕流に警戒するよう呼びかけています。

桜島では、火口から2.5キロ余り離れたところに集落が点在しています。

気象庁によりますと、桜島で火砕流が発生したのは、3年前(2018)の6月以来で、このときはおよそ1.3キロ流れ下りました。

今回の火砕流は、少なくともこの10年では火口から最も遠くまで到達したということです。

警察や消防などによりますと午前4時現在、被害の情報は入っていないということです。

鹿児島市によりますと、桜島では火口から最も近い3キロほどの地域におよそ90人、火口から4キロほどの地域におよそ500人が暮らしています

2021年4月25日 3時10分 NHK
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210425/k10012996341000.html