千葉県は24日、県庁で新型コロナウイルス対策に関する本部会議を開き、28日から5月11日までの施策を決定した。蔓延(まんえん)防止等重点措置の対象区域を東京都に近い東葛地域の各市と千葉市の計12市に拡大。区域内の飲食店では午後8時までの営業時間短縮(時短)や酒類提供の終日自粛を要請する。区域外の飲食店に対する同9時までの時短や酒類提供を同8時までとする自粛要請は継続する。

 東京都で25日から5月11日まで緊急事態宣言が再発令され、多くの都民らが県内に流入する可能性を危惧した。大型連休中に移動距離が延びることを想定し、同措置の対象区域も20日に指定した東葛地域の5市から拡大した。

 同措置が適用されるのは千葉市と東葛地域の11市(浦安、市川、船橋、習志野、八千代、鎌ケ谷、松戸、柏、我孫子、流山、野田)の計12市。酒類提供の終日自粛は遊興施設や競技場、劇場や映画館といった集客施設内の飲食店も対象となる。

 飲食店ではカラオケの利用自粛も要請。食事中以外のマスク着用に、正当な理由がないのに応じない客に対し、入店禁止や退店を促すことも求めた。県の要請に協力した飲食店に対しては、事業規模に応じた協力金を支払う。

 一方で全県民に対しては、感染力が強いとされるウイルス変異株の広がりを念頭に、東京都をはじめとした県外への不要不急の移動や、自粛要請に応じない飲食店の利用を「厳に控える」など感染拡大防止に向けた協力を呼びかけた。集団での路上飲みや、同居家族以外も集まった自宅飲みの自粛も求めている。

 このほか、百貨店やスーパーマーケットといった県内全域の商業施設に対し、大型連休中のバーゲンセールの自粛を要請した。

 本部会議には独自に保健所を持つ千葉、船橋、柏各市の市長や市長会および町村会の会長もオンラインで出席するなど「オール千葉」での対応を強調。会議後の臨時記者会見で熊谷俊人知事は、東葛地域を中心に県内でも感染が再拡大しつつあると指摘し、「『自分だけは大丈夫』『この瞬間は良いだろう』と思わず、一人一人が基本的な感染防止対策を徹底することが重要だ」と理解を求めた。

https://news.yahoo.co.jp/articles/2e0f3cc3b046189a986ae2ab23281d2d92611320
4/24(土) 20:57配信