医学界で最も権威がある専門誌の一つとされる米「ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン」は、
東京五輪開催に向けた国際オリンピック委員会(IOC)の新型コロナウイルス対策に欠陥があると指摘する論文を掲載した。

25日付電子版に掲載された論文は、バイデン大統領の助言役も務めるミネソタ大感染症研究政策センターのオスターホルム所長ら4人が執筆。

感染予防策をまとめたIOCの「プレーブック」について、対策が競技ごとに細分化されていないことなどを挙げ
「科学的に厳密な評価に基づいて作成されていない」と批判した。

また、感染拡大阻止のため選手や大会関係者が用いる接触者追跡用のスマートフォンアプリに関しても
「競技にスマホを携行する選手はほとんどいない。近接センサー付きの装着型機器の方が効果がある」と主張した。

東京五輪開幕まで2カ月を切った現状では「中止が最も安全な選択肢かもしれない」と警告。早急な安全対策の見直しを求めた。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021052700754&;g=int