キューバは「失敗国家」 ハイチ派兵予定せず―米大統領
2021年07月16日09時27分

 【ワシントン時事】バイデン米大統領は15日、反政府デモが起きた社会主義国キューバについて「残念ながら失敗国家であり、自国民を抑圧している」と糾弾した。「失敗国家」は通常、中央政府が正常に機能していない国を指しており、異例の強い表現だ。<下へ続く>


 ドイツのメルケル首相との共同記者会見でバイデン氏は、共産主義体制が「全世界で失敗した制度だ」と断言。米国からキューバへの送金は「(現地)当局に押収される可能性が高い」と指摘し、トランプ前政権が強化した送金規制の緩和に難色を示した。

 キューバへの新型コロナウイルスワクチン支援に関しては「国際機関が接種を取り仕切り、一般国民に行き渡ると保証されるなら、かなりの量を提供する用意がある」と表明。キューバでインターネット交流サイト(SNS)などの遮断が伝えられることにも触れ、復旧支援を検討する考えを明らかにした。
 一方、モイーズ大統領暗殺で政情不安が深刻化しているハイチには、米大使館の警備強化のため海兵隊員を送っていると説明した上で、本格的な米軍部隊派遣は「今のところ予定していない」と述べた。ハイチ政府は先に、武装勢力が空港などを襲撃する恐れがあるとして、米国と国連に派兵を求めていた。

https://www.jiji.com/sp/article?k=2021071600334&;g=int