このままでは4000人を超える日が近いかもしれない。1日当たりの新規感染者数が過去に例を見ないスピードで急増している新型コロナウイルスのことだ。

 当初の国立競技場の「ザハ案」は白紙撤回を余儀なくされ、公式エンブレムは盗作騒動で差し替えに。招致活動をめぐる裏金賄賂問題も発覚し、JOC(日本オリンピック委員会)の竹田恒和前会長は汚職疑惑を調べるフランス当局の捜査対象となった。その揚げ句が、新型コロナによる大会の1年延長と無観客開催、途中中止の可能性――なのだから、まさに「呪われた五輪」という言葉がふさわしいだろう。

 そんな五輪の状況を「予知していたのではないか」と密かに話題になっている歌があるという。人気ミュージシャン、久保田利伸(58)のデビューアルバム(1986年)に収められている「Olympicは火の車」だ。

「タイトルはズバリですが、歌詞にはオリンピックという言葉は一言も見つからない。しかし、歌詞にある『灯りさえもよどんでもれる』『怯えた街の中から』『今消える奴らの姿』などが、コロナ禍で強行される東京五輪、選手の姿を表しているのでは、と言われています。カラオケなど歌う場合、間奏の時に『オリンピックは火の車ぁ〜』と絶叫するらしい」(芸能ジャーナリスト)

 当時の五輪と言えば、1984年のロサンゼルス五輪だろう。開会式で、宇宙飛行士が空を飛んで会場に降り立つ「ロケットマン」の演出が世界中で話題となったが、その一方で、この大会から「商業五輪」が始まったとも言われる。

 独特の鋭い感性を持つ久保田だけに、この時、そんないびつな五輪の将来を予想していたのかもしれない。
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