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都モニタリング会議の資料

抗体カクテル療法、投与後95%が軽快、都内実績
https://www.m3.com/news/open/iryoishin/963355

 東京iCDC専門家ボードの賀来満夫座長(東北医科薬科大学医学部特任教授)は9月9日の都新型コロナウイルス感染症モニタリング会議で、都内医療機関で抗体カクテル療法を受けた患者420人のうち、95%に当たる400人が軽快に向かったことを報告し、「非常に高い有効性が期待できる」と述べた。

 賀来座長は、都内の医療機関116施設から報告のあった1048人の投与例のうち、投与から14日以上が経過している420人の経過を報告した。400人(95.2%)は軽快、19人(4.5%)は悪化したり軽快が見られず入院を継続したりしていた。基礎疾患のある60歳代男性1人(0.2%)は投与後に死亡した。軽快が見られない19人のうち、12人は発症から投与までに5日以上を要しており、早期投与が重要であることも示唆された。

 ワクチン未接種者230人に限っても、215人(93.5%)が軽快した。

9月末には6651床に増
 都の担当者はモニタリング会議で、感染症法に基づく病床確保の協力要請の回答結果が全てまとまり、重点医療機関等の病床が5967床から、9月9日時点で6583床に、9月30日には6651床に増えることを報告した。そのうち重症病床は392床から503床に増えた。

 感染者数は減少傾向にあることが報告されたが、依然として高い水準で推移していることから、感染状況、医療提供体制とも、最も厳しい「赤」の評価を据え置いた。