【AFP=時事】

英国のエリザベス女王(Queen Elizabeth II、95)は、気候変動問題について「口だけで何もしない」世界の首脳に対する不満をこぼした。
今月末に開幕する国連(UN)気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)に出席しない各国首脳を批判したものとみられる。

 エリザベス女王は14日、英カーディフで開かれたウェールズ議会の開会式に出席。
その際、エリン・ジョーンズ(Elin Jones)議長と交わした会話での発言がマイクで拾われた。

 女王は「COPについていろいろ聞いているのに、誰が出席するのかがいまだに分からない」と苦言を呈すと、
「欠席する人のことしか聞いていない。口だけで何もしないのは実にいら立たしい」とこぼした。

 10月31日から2週間にわたってグラスゴーで開催されるCOP26では、世界最大の温室効果ガス排出国である中国の習近平(Xi Jinping)国家主席が参加するかどうかが注目されている。
世界第3位の排出国インドのナレンドラ・モディ(Narendra Modi)首相の出欠も明らかになっていない。

 今週には、エリザベス女王の長男で王位後継者のチャールズ皇太子(Prince Charles)と孫のウィリアム王子(Prince William)も、公の場で気候変動問題について意見していた。

 長年にわたり環境保護活動を行ってきたチャールズ皇太子は、BBCが11日放送したインタビューで、各国首脳が「口先だけ」で行動を起こさないことを懸念していると言明。
ウィリアム王子は14日に放送された別のインタビューで、宇宙旅行分野で過熱する競争を非難。
「世界最高峰の頭脳と知性を持つ人々には、次の目的地と居住地を探すのではなく、この星を修復することに集中してもらう必要がある」と述べた。
【翻訳編集】 AFPBB News
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