2021.12.16 Thu posted at 12:18 JST

(CNN) 米中西部や南部を襲った先週の竜巻で倒壊したケンタッキー州のろうそく工場の労働者が、嵐が近づく中で上司に帰宅を希望したところ、帰れば解雇処分になると通告されたと証言した。
エリジャー・ジョンソンさんは14日、CNNのインタビューに応じ、「天候がこれほど悪いのにまだ竜巻は来ていないから帰らせてくれないのか」と上司に尋ねると「もし帰りたいなら帰ればいいが、契約は終了でクビになる」と宣告されたと語った。
工場を所有する会社の広報担当者は、当日夜に勤務していた上司に確認したところ、誰も従業員に解雇の通告をしていないと述べたと語った。一部の従業員は実際に職場から帰宅しているとも述べ、出退勤は基本的に自由で懲戒は行わないと説明した。

別の労働者からも、帰りたいと申し出た人に上司が解雇を警告していたのを聞いたとの証言が出ている。
一方、上司が解雇すると脅す言葉は聞いていないと語る労働者もいる。2年半同工場で働いているこの労働者は、以前も早めに帰宅したことがあるが影響はなかったと語った。
同工場は竜巻で倒壊し、少なくとも8人が死亡した。当日夜は100人以上が働き、クリスマスの需要に対応しようと24時間体制で操業していた。
州の労働安全検査官は工場での死亡について調べを進めている。
ベシア知事はこの調査は工場で死亡事故が起きたときに行われる通例のものだと説明。職場を離れたら解雇との通告を受けたとの報道については、「まだ工場から直接の説明をもらっていない。これから調べることになるだろう」と述べた。

https://www.cnn.co.jp/usa/35180954.html