※2022年04月06日07時10分

 【イスタンブール時事】ロシアの軍事侵攻で400万人を超えるウクライナ人が国外退避を余儀なくされる中、ロシアからもプーチン政権の締め付けを恐れる人々が多数、国外へ脱出している。地元メディアによると、トルコには侵攻開始後、少なくとも1万4000人のロシア人が入国したもようだ。そのうちの一人、モスクワ出身のティナ・ボロデュリナさん(30)は取材に「侵攻はロシア人にとっても悪夢だ」と胸の内を語った。

 人類学者のボロデュリナさんは2月24日、それまで「プーチン大統領の虚勢」と思っていたウクライナ侵攻が実際に始まったことをニュースで知り「衝撃を受けた」と振り返る。27日に反戦デモに加わったところ、目の前で友人が拘束され、脱出を決意。トルコで暮らすロシア人の友人を頼り、3月3日にイスタンブールへ渡った。

 ロシア軍が撤収したウクライナの首都キーウ(キエフ)郊外で多数の遺体が見つかり、国際社会で戦争犯罪との声が高まっていることに「ロシア人として、今後どう生きていけばいいのか」と悲しみは深い。トルコ渡航後、多くのロシア人から脱出の相談が寄せられているといい、「(同志たちと)一緒に、いつか愛するロシアに平和をもたらしたい」と語った。
 トルコはロシア人に人気の観光地。ディミトリ・チュイコさん(26)は、旅行で訪れたことがある縁でトルコに来た。プーチン政権のメディア弾圧に嫌気が差していたところ、侵攻直前のプーチン氏の演説を聞いて「国と全ての絆を切りたくなった」と話す。「プーチン氏が政権の座にいる限り、帰国を考えることすらしない」姿勢だ。

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時事通信ニュース: 「ロシア人にも悪夢」 トルコに1万4000人渡航か―ウクライナ侵攻.
https://www.jiji.com/jc/article?k=2022040500540&;g=int