東京オリンピック・パラリンピックのスポンサー選定を巡る汚職事件で、大会組織委員会元理事の高橋治之容疑者(78)=受託収賄容疑で逮捕=側に資金を提供したとの疑惑が持たれている大手出版社「KADOKAWA」(東京都千代田区)の角川歴彦(つぐひこ)会長(79)が5日、報道各社の代表取材に応じた。主なやり取りは次の通り。

 ――東京地検から捜査を受けていることの受け止めは。

 捜査を受けていること自体が思いがけないこと。戸惑っていることばかり。

 ――高橋元理事の知人男性のコンサルティング会社に7000万を送金した事実はあるのか。

 僕の中では曖昧だが、7000万って言われたらそうなんだろうと思う。

 ――元理事の知人男性の会社とコンサル契約を結んだ経緯は。

 (知人男性とは)会社として付き合いがあった。社内でスポーツ関係の事業を立ち上げたいという思いがあり、スポーツ事業全体のコンサルとして契約した。私は決裁には関わっていないが、業務会みたいなので報告を受けた。コンサル会社からは、スポーツ業務に対する報告書も上がっている。

 ――元理事にお金が渡ったという認識は。

 僕は渡っていないと思う。

 ――元理事に賄賂を渡したという認識は。

 全くない。自分たちの精神を汚してまで仕事しろなんて言わない。社員が不正をしていないということについて僕は信じたい。

 ――元理事と角川会長との出会いは。

 時期は覚えていないが、組織委の会合があり、初めて名刺交換した。議長席に高橋さんがいた。スポンサーの件で「お願いします」とごあいさつした。セレモニーみたいな感じ。(スポンサー)契約についての具体的なやり取りはなかった。



https://mainichi.jp/articles/20220905/k00/00m/040/456000c