「MSX DEVCON TOKYO 1」が2022年9月3日土曜日に東京大学工学部の講義室が開催されました。

ゲーム機 ハードウェア 2022.9.5 Mon 21:00

かつてホビーパソコンとして愛された「MSX」。その新たな展開を告げる「MSX DEVCON TOKYO 1」が2022年9月3日土曜日に東京大学工学部の講義室で開催されました。

MSXの生みの親・西和彦氏によって、32年ぶりに新規格「MSX3」が発表されましたが、講演会の内容自体は秘密保持契約によって明かせません。

しかし、西和彦氏は2022年に入ってからTwitterで来たる「MSX3」について積極的にセルフリークを行ってきています。

本記事では、講演会に参加した筆者が公開済みの既知の情報を元に「MSX3」の姿を解き明かしていきましょう。





■世界初の家庭用パソコンの統一規格だった「MSX」

「MSX」は1980年代にソニーや松下電器(現・パナソニック)など国内外の電機メーカーが参加した家庭用パソコンの共通規格です。

当時は、各メーカーが互換性のない独自のパソコンを発売してシェアを争っていました。

それでは「パソコンの普及などあり得ない」と考え、当時アスキーとマイクロソフトの副社長を兼務していた西氏が1983年に提案したのが共通規格「MSX」です。この規格には日本メーカーを中心に全世界の26社が参加。

MSXはその後、独自開発したカスタムチップによって高性能化を図ったMSX2(1985年)、MSX2+(1988年)、MSXturboR(1990年)と発展しました。MSXは商業的には失敗だったとされていますが、MSXをきっかけにコンピュータでプログラミングを覚えた人、いまでもMSXを愛する人達が世界中におり、今日にも連なるゲーム文化の礎ともなりました。

なお、2006年にはFPGAを使ってMSX2の全機能を1チップで再現した「1チップMSX」がD4エンタープライズ社から限定5000個で販売されました。

■MSX3の全貌を探る
https://www.gamespark.jp/article/2022/09/05/122012.html