「フグは食いたし死ぬのは怖し」
って言葉には、日本人の食文化がよく見えると思うんだよね。
当たれば死ぬテッポウって名前だろうが、食いたい衝動が勝るんだぜ。キチガイだよ。

でもそれが良い。
あらゆる物を、物凄く多くの犠牲を払って食べつくしてきた日本人のバイタリティよ。

頭真っ白にして想像してみなよ。
食える物を求めた奴がだ、なんの知識もない状態でカニやエビやタコ、イカ、なんでも食おうとしたんだぞ。
けっこうグロいぜ?食おうとも思えないほどに。
ホヤだのナマコだって、なんも知らなかったら食えないレベルでグロいぜ。

中国4千年どころじゃねーぞ。
何万年も前から食の乏しい日本で祖先が生き抜いてきたのは、そうした食への好奇心と創意工夫があったからじゃないか。
俺はロマンを感じる。
諸外国では毒見奴隷がやってきた事を、我先にとこぞって食べて死んでいった先人たちのこだわりだ。

今の日本人に世界でパッとしないのは、そうした狂気性じゃねーのかな。
品行方正な正義マンなんざ糞くらえ。
正しい科学的な知識を以てして毒を食う。これこそ究極や至高だろうと思うぞ。