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 利用者や従業員と金銭トラブルになっている脱毛サロン「キレイモ」の半分の店舗が、別会社に買い取られていたことが分かりました。新たな運営会社の社長が、取材に答えました。

■女性客が怒り「すごく軽く見られている」

 キレイモを解約した女性(34):「一言で言えば、ほんと残念でしかないし、むかつきますね。『返金する』って言って、返金されていないので。できないなら早くできませんって言ってくれたほうが、ちょっと諦めもつきます」

 こう怒りをあらわにするのは、都内に住む34歳の女性です。

 女性は、全国に57店舗を展開する脱毛サロンのキレイモと全身脱毛のプランを契約。およそ30万円を一括で支払いました。

 しかし、予約が取りにくくなったことなどから、去年11月に解約。10万円が返金される約束でしたが、いまだに戻ってきていません。

■女性客「予約取れない状況続いている」

 キレイモを巡っては今年4月、従業員への給与の支払いが2カ月連続で遅れていたことが発覚。業界団体には、全国1000人以上の客から「解約したのに返金されない」といった相談が寄せられています。

 こうした状況に、現在も契約を続けている別の女性は、次のように話します。

 女性客:「これからも色んな店舗が減っていってしまうんではないかと心配ではあります。まだ予約が取れない状況が続いているので」

■新社長を直撃「徹底的にやり切る」

 さらに、新たな運営会社も直撃取材しました。

 取材に応じたのは、上場企業「GFA」を経営する片田朋希社長(44)。キレイモ全体のおよそ半分、28店舗を買い取りました。

 片田社長:「ここ2年、コロナ禍もあったと思いますんで、(キレイモは)苦しい経営状態が続いてたと思う。そこで(前の運営会社から)『助けて下さい』とオファーを頂いた。結果を出すことが従業員の幸せであったり、お客様の幸せであると確信していますので。徹底的にやり切るしかないかなと思っております」

 これまでキレイモと契約していた客は、店を使えるのか聞いてみました。

 片田社長:「(Q.これまで契約していた客はどうなる?)当社と契約した方ではなくて、ヴィエリスという(これまで)キレイモを運営していた会社と契約した方になりますので。当社としては、そこに対して責任は負わないという立場になります」

■前運営会社との契約者には無償“セルフ脱毛”

 前の運営会社との契約では原則、新店舗では施術を受けられないといいます。しかし、独自のこんな配慮もあります。

 前の運営会社と契約していた人に対しては、月1万件の予約枠を確保し、セルフ脱毛できる場所を年内いっぱい、無償で提供することを決めました。

 一方、解約した客に返金がされていない問題については、次のように話します。

 片田社長:「(Q.解約金が支払われないという問題は?)そこは、ヴィエリス(前の運営会社)と、お客さんの契約になっているので。そこは、ヴィエリス(前の運営会社)に連絡頂くしかないかなと思っています。ヴィエリス(前の運営会社)のほうで、責任を果たすべきだと思っています」

■1年近く返金待ち続けた女性「打つ手なし」

 1年近く返金を待ち続けてきた女性は、打つ手がないといいます。

 女性:「さっき電話してみましたけど、そもそもコールセンターにつながらなくて。問い合わせを送ってはいますけど、返ってこないんで。どうやって連絡すればいいのかな」

■弁護士「被害者がまとまって法的対応」

 客への十分な説明もなく、キレイモの半分の店舗を売却し、連絡が途絶えた前の運営会社。取材を申し込みましたが、返答はありませんでした。

 解決策はあるのでしょうか?消費者問題に詳しい加藤博太郎弁護士は、次のように話します。

 加藤弁護士:「法律上は返金の義務があるとしても、返金(依頼)が殺到している会社は、なかなか1人で電話したところで、返金しないというのも多いんですね。今回の場合は、被害者の数もかなり多いので、被害者がまとまって法的対応を取っていくと。そういった場合は、1人あたりの費用は安く抑えられることもありますので。前の会社(ヴィエリス)に対して、返金の法的手続きを取っていく必要がある」