※2022年11月27日 17:59
日本経済新聞

中国が中米エルサルバドルに同国の国債購入を打診していることがわかった。暗号資産(仮想通貨)ビットコインを法定通貨にしたエルサルバドルに債務不安が浮上しているためだ。仮想通貨交換業FTXトレーディングの破綻で苦境が深まる。中国は「米国の裏庭」と呼ばれた中南米への影響力を一段と強化する構えだ。

エルサルバドルのウジョア副大統領は11月上旬、中国から国債を買い取るという申し出を受けているとメディアに対して明らかにした。その直後にはブケレ大統領が中国と自由貿易協定(FTA)の締結に向けた交渉を始めると表明した。

ブケレ政権はこれまで自身に批判的な米国政府に反発し、中国と距離を縮めてきた。2018年に台湾と断交して以降、スポーツ競技場や国立図書館などインフラ整備で中国から支援を受けている。米陸軍大学戦略研究所のエバン・エリス研究教授は「中国はエルサルバドルの厳しい財政状況を利用しようとしている」と指摘する。

「あしたから毎日1ビットコインを買う」。ブケレ氏は16日、FTX破綻でビットコイン価格が低迷するなか、ツイッターでこう表明した。

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