国軍と準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」が激しく衝突しているアフリカ北東部のスーダン。戦闘が起きてから1週間が過ぎたが、収束する見通しは立たない。現地で教育支援をしてきた国際NGO「日本国際ボランティアセンター」(JVC)のスーダン事務所駐在員、今中航(こう)さん(34)は、戦闘が長引き、子どもたちの未来に影響を及ぼすことを心配している。

 「経済状況も大変で、スーダンに未来を感じることができないという声も聞く。その中でさらに衝突が起き、失望している人も多いと思う」。今中さんは、そう語る。

 今中さんは2018年からスーダンに駐在。紛争などの影響で教育を受ける機会を失った7~14歳の就学年齢の子どもたちのために、現地のスタッフが勉強を教える補習校の運営を支援してきた。

 15日に衝突が始まった時は、首都ハルツームから南に600キロほど離れた南コルドファン州のカドグリにいた。カドグリでは戦闘は起きていないが、補習校の教員からは「親戚が戦闘で殺害された」と聞いた。宿舎の近くでは、ハルツームに派兵され、亡くなった若者の葬式を目にした。

兵士になる教員も
 今中さんによると、貧困層が…(以下有料版で,残り626文字)

朝日新聞 2023年4月24日 8時00分
https://www.asahi.com/articles/ASR4R4VSZR4PUHBI012.html?ref=tw_asahi