ytv 2023.08.26 06:00
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今月18日、勤務先のトイレで出産した赤ちゃんを便器の中に放置して殺害したとして34歳の女が逮捕されました。

女は、妊娠している認識がなかったとみられ、「トイレできばっていたら何かが出てきた」と話し、警察の取り調べに対しては、「産み落としたとき、赤ちゃんの声を聞いた。放心状態で助けられなかった」と供述しています。  

女の容疑は、今月16日、大阪市阿倍野区のアルバイト先のトイレで、便器内に男の子の赤ちゃんを産み、放置して殺害したというものです。  

警察によりますと、女は、勤務中に腹痛を訴え、午後6時ごろから2時間ほどトイレにこもっていて、その間、同僚から声をかけられても「無理、無理」との返答を続けトイレから出てきませんでした。  
同僚が心配し、午後8時過ぎに救急隊を要請しました。救急隊が、女を説得し個室の中に入ったところ、女が倒れ込んできたので病院に搬送。
その際、女が「トイレできばっていたら何かが出てきた」と話し、トイレの中を調べたところ、便器の中で赤ちゃんを見つけました。  

赤ちゃんは心肺停止の状態で、その後死亡が確認され、司法解剖の結果、溺死だったことが判明しました。  

赤ちゃんの身長は約49cm、体重は約2865gにまで成長していましたが、警察によりますと女は過去に出産の経験はなく、病院にも行っておらず妊娠している認識がなかったとみられています。

警察は2日後、女の体調の回復を待ってから、殺人の容疑で女を逮捕しました。

赤ちゃんを産み落としてから救急隊の求めに応じてトイレのカギを開けるまでに1時間以上かかっているとみられることから、もっと早くに赤ちゃんを救護できる余地があったにもかかわらず、救護をしていないことで殺意があったと判断したということです。  
女は取り調べに対し、「産み落としたとき、赤ちゃんの声を聞いた。そのあと声が聞こえなくなったので多分生きていたと思う」と話す一方で、殺意については、「放心状態で助けられませんでした」と否認しているということです。

今後、殺人罪で起訴するかどうかを検察が判断することになります。