朝日新聞社は23日付朝刊で、2017年6月7日付朝刊社会面(東京本社版)の中核派活動家・大坂正明被告に関する記事と見出しの一部を取り消すことを明らかにした。捜査段階の情報を確定的な事実のように報じて読者に誤った印象を与えたとし、「当事者・関係者、読者の皆様におわびします」としている。

 17年の記事では、1971年11月の「渋谷暴動」で殺人罪などに問われた大坂被告について、「警察官の襟元に油 大坂容疑者関与か」の見出しで、「被害者の襟元に油をそそぐなど現場で積極的に暴行に関わっていた疑いがあることが分かった。捜査関係者が明らかにした」などと報じた。

 大坂被告の弁護団が2018年7月、「記事は虚偽だ」などと撤回を求めていたという。

 同社は23日付朝刊で、「被害者の襟元に油」などの部分は、今月22日の東京地裁の判決でも認められなかったことなどから、記事の一部を取り消すとした。

読売新聞オンライン
2023/12/23 18:45
https://www.yomiuri.co.jp/national/20231223-OYT1T50123/