能登半島地震で甚大な被害を受けた石川県の奥能登地方で、最新型のドローンが被災地支援に活用されている。技術開発が進み、孤立集落への物資輸送や建物内部の被害調査など、これまでの巨大地震では難しかった用途にも広がっている。一方、被災地での速やかな活用を巡って課題も明らかになった。

 孤立状態となった能登町当目(とうめ)地区の山間部にある牧場では、飼育する肉牛に飲ませる水の供給が途絶えた。生産者が雪を溶かして飲ませていたものの追いつかず、92頭のうち5頭が死んだ。

 町を通じて救援要請を受けた、航空機による被災地支援に取り組むNPO法人「市民航空災害支援センター」(埼玉県加須市)が現地で活動。1月17日、水2リットル入りペットボトル12本を積んだドローンを、離着陸スポットから約600メートル先の牧場まで40往復させ、半日で計960リットル分を運んだ。町の担当者は「人の手だけで大量の水を運ぶには限界があり、助かった」と感謝する。(以下有料版で、
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毎日新聞 2024/2/7 07:00
https://mainichi.jp/articles/20240203/k00/00m/040/040000c