ソニーグループ傘下のゲーム事業会社、ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)は27日、SIEの社員数の8%にあたる約900人を削減すると発表した。欧米や日本、その他のアジア太平洋地域など世界全地域を対象に、ゲーム開発や間接部門で働く従業員などを減らす。

SIEは各国の法律や規則に従って人員削減を進めていく。米国では対象者全員へ27日に通知する。日本ではSIE以外の企業への再就職に向けた支援プログラムを提供する。

英国では社員代表との労使協議に入る。英国の自社スタジオ「ロンドン スタジオ」の解散も含む。

ゲーム事業は年間の売上高が4兆円以上あり、売上高ではソニーGで最大規模の事業となる。ただ、足元ではゲーム機の販売が伸び悩んでいるうえ、開発費がかさんで採算が低下していた。

2024年3月期は家庭用ゲーム機「プレイステーション5」を2500万台販売する計画だったが、2月14日に2100万台に下方修正していた。

SIEのジム・ライアン社長は「厳しい決断は不可避であり、事業の構造改革を行うことにした」とコメントした。

米国を中心にテック業界では新型コロナウイルス下で採用を増やした余剰人員を減らし人員を適正化する動きが広がる。米マイクロソフトもゲーム部門の人員削減が1月に明らかになっていた。

日本経済新聞 2024年2月27日 22:58
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