https://cdn.mainichi.jp/vol1/2018/03/31/20180331k0000e040208000p/9.jpg
名古屋市内の銭湯がごみの不法投棄対策に苦慮している。家庭で不要になったタンスや棚板などを、敷地内の燃料置き場に勝手に放置されてしまう。張り紙をしたり、防犯カメラを設置したりすることで被害の減少を狙うが、解決には至っていない。粗大ごみの出る引っ越しシーズンでもあり、経営者らは警戒を強めている。【森本弘美】
同市西区清里町の銭湯「比良温泉」は昨年12月、まきを積んだ燃料置き場に「不法投棄禁止!!」の紙を張った。それまで月1回ほどだった不法投棄が12月は2回あり、危機感を強めたからだ。燃料置き場は道路に面しており、夜に捨てられていることが多いという。
同銭湯の3代目、神谷和之さん(42)は、「お金を払って粗大ごみを処分したくない一部の人が、銭湯なら燃やしてくれると誤解しているのだろう」とため息をついた。
同市内には71軒の銭湯があるが、まきを使っている銭湯は2割ほど。比良温泉はまきを使うが、木材なら何でもよいわけではなく、環境に配慮し煙や臭いの出にくいスギの角材を工務店から譲り受けている。神谷さんは「ベニヤ板や合板など、一般家庭から出る廃材は使えない。捨てていかないでほしい」と訴える。
同市中区大須3の銭湯「仁王門湯」も銭湯に木材ごみを置かれたことがあり、20年ほど前には清須市内の燃料置き場が放火された。それ以来、燃料置き場を高さ2メートル以上の塀で囲い、さらにネットをかぶせて、不法投棄や放火をされにくいようにした。燃料置き場と銭湯の両方に防犯カメラを多数設置するなどし、橋本繁彦代表(81)は「自衛策を講じ、今はほとんどなくなった」と苦労を語る。
愛知県県公衆浴場組合の武田和宏理事長(71)は「組合員の銭湯から、時々不法投棄の被害を耳にする。組合としても対策を検討していきたい」と話している。
2018年3月31日 10時24分
毎日新聞
https://mainichi.jp/articles/20180331/k00/00e/040/213000c
名古屋市内の銭湯がごみの不法投棄対策に苦慮している。家庭で不要になったタンスや棚板などを、敷地内の燃料置き場に勝手に放置されてしまう。張り紙をしたり、防犯カメラを設置したりすることで被害の減少を狙うが、解決には至っていない。粗大ごみの出る引っ越しシーズンでもあり、経営者らは警戒を強めている。【森本弘美】
同市西区清里町の銭湯「比良温泉」は昨年12月、まきを積んだ燃料置き場に「不法投棄禁止!!」の紙を張った。それまで月1回ほどだった不法投棄が12月は2回あり、危機感を強めたからだ。燃料置き場は道路に面しており、夜に捨てられていることが多いという。
同銭湯の3代目、神谷和之さん(42)は、「お金を払って粗大ごみを処分したくない一部の人が、銭湯なら燃やしてくれると誤解しているのだろう」とため息をついた。
同市内には71軒の銭湯があるが、まきを使っている銭湯は2割ほど。比良温泉はまきを使うが、木材なら何でもよいわけではなく、環境に配慮し煙や臭いの出にくいスギの角材を工務店から譲り受けている。神谷さんは「ベニヤ板や合板など、一般家庭から出る廃材は使えない。捨てていかないでほしい」と訴える。
同市中区大須3の銭湯「仁王門湯」も銭湯に木材ごみを置かれたことがあり、20年ほど前には清須市内の燃料置き場が放火された。それ以来、燃料置き場を高さ2メートル以上の塀で囲い、さらにネットをかぶせて、不法投棄や放火をされにくいようにした。燃料置き場と銭湯の両方に防犯カメラを多数設置するなどし、橋本繁彦代表(81)は「自衛策を講じ、今はほとんどなくなった」と苦労を語る。
愛知県県公衆浴場組合の武田和宏理事長(71)は「組合員の銭湯から、時々不法投棄の被害を耳にする。組合としても対策を検討していきたい」と話している。
2018年3月31日 10時24分
毎日新聞
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