0001ガーディス ★2018/11/11(日) 09:02:34.52ID:CAP_USER9
毎日新聞 2018年11月11日 07時30分(最終更新 11月11日 07時30分)
外国人のレンタカー利用者を対象に九州の高速道路を定額で乗り放題とする「九州エクスプレスウエーパス」(KEP)を巡り、利用者が割引対象外の都市高速(福岡市、北九州市)を乗り放題と勘違いし、精算時にトラブルとなるケースが相次いでいる。利用者が追加請求に応じないためレンタカー会社が代金を肩代わりするケースもあり、関係者は「都市高速もKEPへの参加を検討してほしい」と話している。
KEPは、九州を訪れる外国人観光客を増やそうと、西日本高速道路九州支社や大手レンタカー会社、国土交通省九州運輸局などでつくる「九州レンタカードライブ振興協議会」(事務局・九州運輸局)が2014年度に始めた。2日間3500円、10日間1万1500円など定額料金を払ってETC(自動料金収受システム)カードを借りれば、九州7県にまたがる高速道路が乗り放題になる。外国人観光客には好評で17年度の利用は3万3556件だった。
一方で割引の対象範囲を巡る誤解からトラブルも増えている。協議会によると、定額乗り放題の対象は西日本高速道路九州支社管轄の高速道路だけで、福岡北九州高速道路公社などが管理する都市高速は対象外。しかし、外国人観光客にとっては区別がつきにくく都市高速も同じ乗り放題と考えて利用するため、ETCカード返却時に都市高速料金を追加請求されるケースが後を絶たないという。
協議会としてトラブルの件数は把握できていないが、福岡空港近くのレンタカー営業所によると「一般の高速と都市高速の区別がつきにくい」などの苦情が月10件程度寄せられる。貸出時にはパンフレットの地図を示して乗り放題の対象道路を利用者に説明しているが、都市高速料金を追加請求すると激高したり、料金を払わずに帰ったりする客も少なくないという。担当者は「請求してらちが明かない場合はうちで料金を負担せざるを得ない」と頭を抱える。
福岡県レンタカー協会によると、当初は外国人レンタカー利用者の約7割がKEPを利用していたが、同様のトラブルが相次いだことを受けてレンタカー会社が積極的にPRしなかったこともあり、昨年9〜12月の利用率は約30%に落ち込んだ。【西嶋正法】
首都高、本四も不参加 使い勝手悪い
九州以外でも西日本、中日本、東日本高速道路の3社はKEPと同様の定額乗り放題を各地で実施している。ただ、首都高速道路(東京都)や本州四国連絡高速道路(神戸市)など各地域の高速道路の多くは「システムが違う」「混雑を助長する」などを理由に定額乗り放題に参加していない。
全国レンタカー協会は「外国人利用者にとって分かりにくく使い勝手の悪い制度だ。九州は公共交通機関が少なく外国人のレンタカー利用が多いためトラブルが目立つが、今後は九州以外でも増加が予想される」と指摘。昨年から国や道路会社に対し、地域の高速道路も含めて乗り放題の定額料金にするよう要請しているという。
都市高速を管理する福岡北九州高速道路公社はこれまで「ETCの機器変更に経費がかかる」などとしてKEPへの参加に慎重な姿勢だったが、要請を受けてKEPに参加した場合の採算性について分析を始める方針を決めた。担当者は「増収が見込めるか検討したうえで福岡県や福岡、北九州両市と協議し参加の可否を判断したい」としている。
九州運輸局も「旅の最後にトラブルがあると楽しみは半減する。外国人旅行客のリピーターを増やすためにも最善の策を関係者と検討していきたい」と話す。【西嶋正法】
https://mainichi.jp/articles/20181111/k00/00m/040/099000c
https://cdn.mainichi.jp/vol1/2018/11/11/20181111k0000m040102000p/8.jpg
外国人のレンタカー利用者を対象に九州の高速道路を定額で乗り放題とする「九州エクスプレスウエーパス」(KEP)を巡り、利用者が割引対象外の都市高速(福岡市、北九州市)を乗り放題と勘違いし、精算時にトラブルとなるケースが相次いでいる。利用者が追加請求に応じないためレンタカー会社が代金を肩代わりするケースもあり、関係者は「都市高速もKEPへの参加を検討してほしい」と話している。
KEPは、九州を訪れる外国人観光客を増やそうと、西日本高速道路九州支社や大手レンタカー会社、国土交通省九州運輸局などでつくる「九州レンタカードライブ振興協議会」(事務局・九州運輸局)が2014年度に始めた。2日間3500円、10日間1万1500円など定額料金を払ってETC(自動料金収受システム)カードを借りれば、九州7県にまたがる高速道路が乗り放題になる。外国人観光客には好評で17年度の利用は3万3556件だった。
一方で割引の対象範囲を巡る誤解からトラブルも増えている。協議会によると、定額乗り放題の対象は西日本高速道路九州支社管轄の高速道路だけで、福岡北九州高速道路公社などが管理する都市高速は対象外。しかし、外国人観光客にとっては区別がつきにくく都市高速も同じ乗り放題と考えて利用するため、ETCカード返却時に都市高速料金を追加請求されるケースが後を絶たないという。
協議会としてトラブルの件数は把握できていないが、福岡空港近くのレンタカー営業所によると「一般の高速と都市高速の区別がつきにくい」などの苦情が月10件程度寄せられる。貸出時にはパンフレットの地図を示して乗り放題の対象道路を利用者に説明しているが、都市高速料金を追加請求すると激高したり、料金を払わずに帰ったりする客も少なくないという。担当者は「請求してらちが明かない場合はうちで料金を負担せざるを得ない」と頭を抱える。
福岡県レンタカー協会によると、当初は外国人レンタカー利用者の約7割がKEPを利用していたが、同様のトラブルが相次いだことを受けてレンタカー会社が積極的にPRしなかったこともあり、昨年9〜12月の利用率は約30%に落ち込んだ。【西嶋正法】
首都高、本四も不参加 使い勝手悪い
九州以外でも西日本、中日本、東日本高速道路の3社はKEPと同様の定額乗り放題を各地で実施している。ただ、首都高速道路(東京都)や本州四国連絡高速道路(神戸市)など各地域の高速道路の多くは「システムが違う」「混雑を助長する」などを理由に定額乗り放題に参加していない。
全国レンタカー協会は「外国人利用者にとって分かりにくく使い勝手の悪い制度だ。九州は公共交通機関が少なく外国人のレンタカー利用が多いためトラブルが目立つが、今後は九州以外でも増加が予想される」と指摘。昨年から国や道路会社に対し、地域の高速道路も含めて乗り放題の定額料金にするよう要請しているという。
都市高速を管理する福岡北九州高速道路公社はこれまで「ETCの機器変更に経費がかかる」などとしてKEPへの参加に慎重な姿勢だったが、要請を受けてKEPに参加した場合の採算性について分析を始める方針を決めた。担当者は「増収が見込めるか検討したうえで福岡県や福岡、北九州両市と協議し参加の可否を判断したい」としている。
九州運輸局も「旅の最後にトラブルがあると楽しみは半減する。外国人旅行客のリピーターを増やすためにも最善の策を関係者と検討していきたい」と話す。【西嶋正法】
https://mainichi.jp/articles/20181111/k00/00m/040/099000c
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