https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190805-00010001-nknatiogeo-sctch
■2400個の星の位置を計算、S字状に曲げられたレコードのような形
私たちの銀河(天の川銀河、銀河系)の星の地図をつくったところ、銀河の円盤部(ディスク)はフリスビーのように平らではなく、
ねじれてゆがんでいることがわかった。
ディスク内にらせん状に伸びる渦状腕(渦巻き状のパターン)を横から見ることができたら、S字状に曲げられたレコード盤に似ているだろう。
ポーランド、ワルシャワ大学のドロタ・スコーロン氏のチームが、このほど学術誌『サイエンス』に発表した論文によると
「銀河系のねじれはかなり大きいので、横から見られれば、はっきりわかるはず」だという。
2000個以上の変光星(星自身が周期的に明るさを変える星)をマッピングした今回の新しい地図は、銀河系をこれまでで
最も詳細に描き出すものの1つであり、同じように銀河系がねじれていることを示した過去の研究を裏づけるものでもある。
スコーロン氏らは同時に、銀河系の中で比較的最近、爆発的に星形成が起きていた証拠も得ることができた。
「星形成が定常的に起こるものではなく爆発的に起こることを、自分たちの目で、自分たちの銀河の中で確かめることができたのです」と同氏は話す。
■ねじれた銀河
銀河系は端から端まで約12万光年ある渦巻銀河だ。核に巻きつくような4本の大きい渦状腕があり、私たちの太陽は、
銀河系の中心から2万6000光年離れた小さな腕にある。
恒星とガスからなる銀河系は、中心部の膨らんだ部分バルジと、その外側の薄く平らなディスクからなる。
しかし、銀河の中心から太陽の位置ぐらいまで離れたあたりから、ディスクの一方は上向きに、他方は下向きに曲がってくる。
さらに縁に近くなると、銀河の形は崩れてくる。ディスクは広がり、幅は500光年から3000光年以上になる。
曲がりはさらに大きくなり、銀河面から上下に5000光年も離れたところにも、生きた恒星がある。
スコーロン氏は、現在の銀河系はいくつもの矮小銀河に取り囲まれていると説明し、
「銀河系のねじれは、そうした銀河との相互作用によって生じたのではないかと思います」と話す。
また、「銀河間ガスやダークマターとの相互作用のせいとする説もあります」とも言う。
ねじれた渦巻銀河は珍しいものではない。天文学者は、横から見ることができる渦巻銀河の観測から、数多くのねじれた銀河を見つけている。
また、銀河系のすぐ隣の巨大渦巻銀河であるアンドロメダ銀河も、同じようにねじれている。
しかし、私たちは銀河系の中にいるため、その全体的な構造を見るのは、非常に困難だ。
■銀河系の3D地図を作成
スコーロン氏らは今回の研究で、2431個の古典的セファイド変光星を利用して銀河系の3D地図を作った。
ときに太陽の1000倍の明るさになることがあるセファイド変光星は、周期的に明るくなったり暗くなったりする星で、その周期は実際の明るさと
密接に結びついている。したがって天文学者は、セファイド変光星の変光周期を観測することで、実際の明るさを正確に知ることができる。
実際の明るさがわかれば、地球からの正確な距離がわかる。
これは、米ハーバード大学の天文学者ヘンリエッタ・スワン・リービットが1912年に発見した関係だ。
スコーロン氏らは、天文学プロジェクトOGLEの一環で、銀河系のはずれにあるものも含め、これらの若くて大きな恒星の明るさの変化を
数年がかりで観測した。そして、2431個の恒星までの正確な距離を座標で示したところ、できあがった銀河系の3D地図は興味深いねじれ方をしていた。
「構造がよくマッピングされていて、距離も正確です」
と、フランス、ブザンソン天文台のアニー・ロビン氏は語る。
ロビン氏は銀河系のガス分布の情報を用いて、過去に同様の地図を作成している。
「ガスの分布を利用して作った地図と、矛盾がないのは明らかです」
※続きはソースで
■2400個の星の位置を計算、S字状に曲げられたレコードのような形
私たちの銀河(天の川銀河、銀河系)の星の地図をつくったところ、銀河の円盤部(ディスク)はフリスビーのように平らではなく、
ねじれてゆがんでいることがわかった。
ディスク内にらせん状に伸びる渦状腕(渦巻き状のパターン)を横から見ることができたら、S字状に曲げられたレコード盤に似ているだろう。
ポーランド、ワルシャワ大学のドロタ・スコーロン氏のチームが、このほど学術誌『サイエンス』に発表した論文によると
「銀河系のねじれはかなり大きいので、横から見られれば、はっきりわかるはず」だという。
2000個以上の変光星(星自身が周期的に明るさを変える星)をマッピングした今回の新しい地図は、銀河系をこれまでで
最も詳細に描き出すものの1つであり、同じように銀河系がねじれていることを示した過去の研究を裏づけるものでもある。
スコーロン氏らは同時に、銀河系の中で比較的最近、爆発的に星形成が起きていた証拠も得ることができた。
「星形成が定常的に起こるものではなく爆発的に起こることを、自分たちの目で、自分たちの銀河の中で確かめることができたのです」と同氏は話す。
■ねじれた銀河
銀河系は端から端まで約12万光年ある渦巻銀河だ。核に巻きつくような4本の大きい渦状腕があり、私たちの太陽は、
銀河系の中心から2万6000光年離れた小さな腕にある。
恒星とガスからなる銀河系は、中心部の膨らんだ部分バルジと、その外側の薄く平らなディスクからなる。
しかし、銀河の中心から太陽の位置ぐらいまで離れたあたりから、ディスクの一方は上向きに、他方は下向きに曲がってくる。
さらに縁に近くなると、銀河の形は崩れてくる。ディスクは広がり、幅は500光年から3000光年以上になる。
曲がりはさらに大きくなり、銀河面から上下に5000光年も離れたところにも、生きた恒星がある。
スコーロン氏は、現在の銀河系はいくつもの矮小銀河に取り囲まれていると説明し、
「銀河系のねじれは、そうした銀河との相互作用によって生じたのではないかと思います」と話す。
また、「銀河間ガスやダークマターとの相互作用のせいとする説もあります」とも言う。
ねじれた渦巻銀河は珍しいものではない。天文学者は、横から見ることができる渦巻銀河の観測から、数多くのねじれた銀河を見つけている。
また、銀河系のすぐ隣の巨大渦巻銀河であるアンドロメダ銀河も、同じようにねじれている。
しかし、私たちは銀河系の中にいるため、その全体的な構造を見るのは、非常に困難だ。
■銀河系の3D地図を作成
スコーロン氏らは今回の研究で、2431個の古典的セファイド変光星を利用して銀河系の3D地図を作った。
ときに太陽の1000倍の明るさになることがあるセファイド変光星は、周期的に明るくなったり暗くなったりする星で、その周期は実際の明るさと
密接に結びついている。したがって天文学者は、セファイド変光星の変光周期を観測することで、実際の明るさを正確に知ることができる。
実際の明るさがわかれば、地球からの正確な距離がわかる。
これは、米ハーバード大学の天文学者ヘンリエッタ・スワン・リービットが1912年に発見した関係だ。
スコーロン氏らは、天文学プロジェクトOGLEの一環で、銀河系のはずれにあるものも含め、これらの若くて大きな恒星の明るさの変化を
数年がかりで観測した。そして、2431個の恒星までの正確な距離を座標で示したところ、できあがった銀河系の3D地図は興味深いねじれ方をしていた。
「構造がよくマッピングされていて、距離も正確です」
と、フランス、ブザンソン天文台のアニー・ロビン氏は語る。
ロビン氏は銀河系のガス分布の情報を用いて、過去に同様の地図を作成している。
「ガスの分布を利用して作った地図と、矛盾がないのは明らかです」
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