0001暇人倶楽部 ★2020/05/01(金) 21:39:46.18ID:aSo43UlV9
スピノサウルスといえば、映画『ジュラシック・パークV』に登場しメインを張った恐竜なので、ご存知の人も多いでしょう。
スピノサウルスは体長が最大17メートルに達すると推定される巨大な肉食恐竜で、ワニのような頭と1.6mを超える巨大な背ビレを持っています。
https://nazology.net/wp-content/uploads/2020/04/spinosaurus_onchopristis-20191021-768x395.jpg
ティラノサウルス(T・レックス)は最大14メートル程度なので、それより巨大なスピノサウルスは新たな肉食恐竜の王ではないかと考えられています。
そのため、映画『ジュラシック・パークV』では、これまでシリーズのメインだったT・レックスを序盤で撃退し、王者の風格を見せつけて主人公たちを追い回す美味しい役どころをゲットしています。
ジュラシック・パーク初代ロゴ(左)とVのロゴ(右)
https://nazology.net/wp-content/uploads/2020/04/jurassic_park_logo-768x343.jpg
映画のロゴもそれまでT・レックスの骨格だったものが、Vではスピノサウルスの骨格になっているくらいです。
この映画の中でもスピノサウルスは水中移動が可能な表現がされていましたが、新しい研究では、発掘された尾の先端がパトル状になっており、櫂のように水中で推進力を生む構造だったことを明らかにしています。
これまでスピノサウルスは全身骨格が発見されておらず、その生態も多くは謎に包まれていました。
今回発見された骨格は、これまででもっとも完全なものであり、尾の先端の形状は半水生と考えられていたスピノサウルスが、実際は完全に水生の恐竜だった可能性を示唆するものです。
恐竜の生態は、またも大きく変更が加えられることになりそうです。
水中で暮らす恐竜
完全に海洋で暮らす恐竜といえば、プレシオサウルスなどを代表とする首長竜が有名です。
プレシオサウルスの想像図
https://nazology.net/wp-content/uploads/2020/04/Plesiosaurus_3DB-768x549.jpg
このため、恐竜が水の中で生活していたという話を聞いても、さほど驚かない人も多いかもしれません。
しかし、首長竜は白亜紀後期(恐竜時代の最後)に登場した種で、進化の系統的には、恐竜から枝分かれした新しい爬虫類です。スピノサウルスのような真の恐竜は、ずっと陸で暮らしていたというのが定説でした。
スピノサウルスはワニのような円錐形の歯が並ぶ細長い顎をしていて、主に魚などを捕食していたと特定されています。
https://nazology.net/wp-content/uploads/2020/04/nizardigright2.jpg
しかし、スピノサウルスはティラノサウルス同様の獣脚類に属し、水中を推進するような構造は見つかっていませんでした。なので、未発見の部位は既存の似た恐竜の骨格から類推して復元されていたのです。
映画『ジュラシック・パークV』に登場したスピノサウルス
https://nazology.net/wp-content/uploads/2020/04/jurassic_park_iii_movie_clip.png
映画の中で再現されたスピノサウルスの尻尾は、ティラノサウルス等と同様、先端は細くなっています。これは、これまでの学説で推定されていた形状です。
スピノサウルスは水陸両用ではありましたが、完全な遊泳は出来ず、主に海岸や川の浅瀬に突っ立ってやってくる魚を待ち構えて食べていたと考えられていたのです。
しかし、今回の研究チームがモロッコ南東部のケムケムの砂漠で発掘したスピノサウルスの尾は、約60センチメートル近い突起を持っていて、尾の先端は幅広いオールのような輪郭だったことが明らかになりました。
https://nazology.net/wp-content/uploads/2020/04/nizardigfull3.jpg
スピノサウルスはその生涯のほとんどを水中で過ごしていて、泳いで積極的に獲物を捕まえていたのです。
泳ぐ恐竜の存在は今までの常識を打ち破る発見です。この発見でティラノサウルスも、陸上肉食恐竜として最強の地位は維持できるかもしれません。
ちなみに、以下は今回の研究から復元された3Dモデルです。完全に泳ぐ形態のスピノサウルスの姿を明らかにしています。ぐりぐり動かして眺めてみましょう。
https://sketchfab.com/3d-models/maquette-07b2b6bf4c464c09bd30daa629f266ff
この研究は、米国のデトロイト・マーシー大学の Nizar Ibrahim教授を筆頭とした研究チームより発表され、4月29日付で科学雑誌『nature』に掲載されています。
https://nazology.net/archives/58577
スピノサウルスは体長が最大17メートルに達すると推定される巨大な肉食恐竜で、ワニのような頭と1.6mを超える巨大な背ビレを持っています。
https://nazology.net/wp-content/uploads/2020/04/spinosaurus_onchopristis-20191021-768x395.jpg
ティラノサウルス(T・レックス)は最大14メートル程度なので、それより巨大なスピノサウルスは新たな肉食恐竜の王ではないかと考えられています。
そのため、映画『ジュラシック・パークV』では、これまでシリーズのメインだったT・レックスを序盤で撃退し、王者の風格を見せつけて主人公たちを追い回す美味しい役どころをゲットしています。
ジュラシック・パーク初代ロゴ(左)とVのロゴ(右)
https://nazology.net/wp-content/uploads/2020/04/jurassic_park_logo-768x343.jpg
映画のロゴもそれまでT・レックスの骨格だったものが、Vではスピノサウルスの骨格になっているくらいです。
この映画の中でもスピノサウルスは水中移動が可能な表現がされていましたが、新しい研究では、発掘された尾の先端がパトル状になっており、櫂のように水中で推進力を生む構造だったことを明らかにしています。
これまでスピノサウルスは全身骨格が発見されておらず、その生態も多くは謎に包まれていました。
今回発見された骨格は、これまででもっとも完全なものであり、尾の先端の形状は半水生と考えられていたスピノサウルスが、実際は完全に水生の恐竜だった可能性を示唆するものです。
恐竜の生態は、またも大きく変更が加えられることになりそうです。
水中で暮らす恐竜
完全に海洋で暮らす恐竜といえば、プレシオサウルスなどを代表とする首長竜が有名です。
プレシオサウルスの想像図
https://nazology.net/wp-content/uploads/2020/04/Plesiosaurus_3DB-768x549.jpg
このため、恐竜が水の中で生活していたという話を聞いても、さほど驚かない人も多いかもしれません。
しかし、首長竜は白亜紀後期(恐竜時代の最後)に登場した種で、進化の系統的には、恐竜から枝分かれした新しい爬虫類です。スピノサウルスのような真の恐竜は、ずっと陸で暮らしていたというのが定説でした。
スピノサウルスはワニのような円錐形の歯が並ぶ細長い顎をしていて、主に魚などを捕食していたと特定されています。
https://nazology.net/wp-content/uploads/2020/04/nizardigright2.jpg
しかし、スピノサウルスはティラノサウルス同様の獣脚類に属し、水中を推進するような構造は見つかっていませんでした。なので、未発見の部位は既存の似た恐竜の骨格から類推して復元されていたのです。
映画『ジュラシック・パークV』に登場したスピノサウルス
https://nazology.net/wp-content/uploads/2020/04/jurassic_park_iii_movie_clip.png
映画の中で再現されたスピノサウルスの尻尾は、ティラノサウルス等と同様、先端は細くなっています。これは、これまでの学説で推定されていた形状です。
スピノサウルスは水陸両用ではありましたが、完全な遊泳は出来ず、主に海岸や川の浅瀬に突っ立ってやってくる魚を待ち構えて食べていたと考えられていたのです。
しかし、今回の研究チームがモロッコ南東部のケムケムの砂漠で発掘したスピノサウルスの尾は、約60センチメートル近い突起を持っていて、尾の先端は幅広いオールのような輪郭だったことが明らかになりました。
https://nazology.net/wp-content/uploads/2020/04/nizardigfull3.jpg
スピノサウルスはその生涯のほとんどを水中で過ごしていて、泳いで積極的に獲物を捕まえていたのです。
泳ぐ恐竜の存在は今までの常識を打ち破る発見です。この発見でティラノサウルスも、陸上肉食恐竜として最強の地位は維持できるかもしれません。
ちなみに、以下は今回の研究から復元された3Dモデルです。完全に泳ぐ形態のスピノサウルスの姿を明らかにしています。ぐりぐり動かして眺めてみましょう。
https://sketchfab.com/3d-models/maquette-07b2b6bf4c464c09bd30daa629f266ff
この研究は、米国のデトロイト・マーシー大学の Nizar Ibrahim教授を筆頭とした研究チームより発表され、4月29日付で科学雑誌『nature』に掲載されています。
https://nazology.net/archives/58577