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マンキュー先生は現代貨幣理論をどう読んだか?
http://cocolofun.com/2020/08/31/mankiw-mmt-2/

マンキューが書いた論文では「税収の現在価値を政府支出および政府債務の現在価値に、
関連付けるアプローチは誤解を招くもの」と論じています。

マンキューは以下の3つの点においてこうした政府行動には制限があると考えています。

第1に準備金に利息が支払われる現在の通貨システムにおいて、政府が請求書を支払うために印刷する金銭は準備金として銀行システムに残り、
政府は(中央銀行を介して)それらの準備金に利息を支払う必要があります。

つまり、政府が債務を支払うためにお金を印刷するとき、それは事実上、借用です。元本は永久に準備金としてとどまることができますが、利息は時間とともに蓄積されていきます。

第2に、準備金に十分な利息が支払われない場合、マネタリーベースの拡大により銀行貸出とマネーサプライが増加します。

その後、金利を引き下げて人々に拡大されたマネーサプライを保持させ、総需要とインフレに再び上向きの圧力をかける必要があります。

第3に、インフレの加速は実際に必要とされるお金の量を減らします。このリアルマネー残高の減少は貨幣の創造を通じて影響を及ぼす現実のリソースを減少させます。

これはインフレは最終的には貨幣需要を減らすことになるからです。
なぜなら、インフレが続くと通貨は減価するため実質的に課税されるのと同様になります。
結局、政府の通貨発行益はインフレによりますます減少していくことになります。

これらの状況に直面すると、政府は通貨発行益を生み出す能力にもかかわらず、
債務不履行が最良の選択肢であると決定するかもしれません。

つまり、政府がデフォルトするのは決してそれを避けられなくなったからではなく、
ハイパーインフレよりも望ましい選択肢であるがために発生する可能性があります。