北朝鮮をめぐる北京政府と瀋陽軍区の確執
http://jfss.gr.jp/news/shibuya/20150825.htm

たとえ習政権が北に対し経済制裁したとしても、瀋陽軍区が秘密裏に北朝鮮を支援するだろう。
実際、瀋陽軍区と北朝鮮は一体化(軍事ジャーナリスト・鍛冶俊樹氏)していると思われる。

2013年12月、張成沢(金正恩の叔父)は金正恩に処刑された(銃殺された上、火炎放射器で焼かれる)。
北京政府と太いパイプを持っていた張成沢は、自らが可愛がっていた金正男(金正日の長男。北京政府の庇護を受け
北京やマカオに住居を持つ)を北朝鮮のトップに据えようとしたと言われる。
張成沢は金正恩体制を転覆し、金正男政権を誕生させようとしたのである。
2012年夏、張成沢は訪中した際、この事を胡錦濤へ伝えた。胡錦濤がどのように応えたかは不明である。
周永康(無期懲役)がその内容を金正恩へ密告したので、張成沢は金正恩に処刑されたに違いない。
だから、金正恩は北京政府に不信感を抱いたのではないか。

江沢民の「上海閥」は瀋陽軍区と深い関係がある。
特に、「新四人組」のうち、薄熙来(無期懲役)は大連市長や遼寧省長を務めた経験を持つ。
また、徐才厚(今年3月15日、北京の301病院で死亡)は瀋陽軍区所属、第16集団軍の政治部主任や政治委員を務めている。
薄熙来と周永康の密接な関係から考えれば、周永康が張成沢の言った内容を金正恩へ伝えたのも、決して不思議ではないだろう。
したがって、南北朝鮮間で緩急があれば、必ず瀋陽軍区が動くと考えた方がよい。
それほどまでに北朝鮮と瀋陽軍区は関係が深いのである。