大阪府泉大津市教育委員会が、約3300万円をかけて2010年に耐震補強した市立上條小学校の3号館(3階建て)について、
府に「建物のコンクリート強度が不足し、補強したとみなせない」と指摘され、昨年10月に閉鎖していたことがわかった。

市教委は設計段階で業者から「強度不足で耐震補強は困難」と指摘されながら、予算消化を優先。
業者を代えて工事を実施させていた。

市教委によると、3号館は1963年に1、2階の一部を建設後、65、72年に3階などが増築された。

2009年8月、市教委は3号館の耐震補強を実施するため、業者に設計を委託。
コンクリート強度を調べたところ、2階は国土交通省認定の公的基準の半分に満たず、1階も基準より2割弱低かった。
このため、業者は「解体に値する数値で、工事は困難」と設計を辞退。

市教委は当時、10年度末までに市内の全小学校の耐震補強を終える方針で、関連予算も既に組んでいたことから、
予算消化を優先し、「年度内に工事を終える必要がある」として別の業者に設計を依頼した。

写真:閉鎖された上條小学校3号館。点線で囲んだ部分は、耐震補強された鉄筋コンクリートの外枠
http://www.yomiuri.co.jp/photo/20170417/20170417-OYT1I50018-L.jpg

以下ソース:YOMIURI ONLINE 2017年04月17日 15時34分
http://www.yomiuri.co.jp/national/20170417-OYT1T50046.html