妙法蓮華経普賢菩薩勧発品第二十八

 普賢、もし後の世においてこの経典を受持し読誦せん者は、この人また衣服・臥具・飲食・資生の物に貪著せじ。所願虚しからじ。また現世においてその福報を得ん。
 もし人あって之を軽毀して言わん、『汝は狂人ならくのみ。空しくこの行を作して終に獲るところなけん』と。かくのごとき罪報は、まさに世世に眼なかるべし。
 もし之を供養し讃歎することあらん者は、まさに今世において現の果報を得べし。
 もしまた、この経典を受持せん者を見てその過悪を出さん。もしは実にもあれ、もしは不実にもあれ、この人は現世に白癩の病を得ん。
 もしこれを軽笑することあらん者は、まさに世世に牙歯疎き欠け、醜唇・平鼻・手脚繚戻し、眼目角に、身体臭穢にして、悪瘡・膿血・水腹・短気・もろもろの悪重病あるべし。
 このゆえに普賢、もしこの経典を受持せん者を見ては、まさに起って遠く迎うべきこと、まさに仏を敬うがごとくすべし。」
 この普賢勧発品を説きたもうとき、恒河沙等の無量無辺の菩薩、百千万億旋陀羅尼を得、三千大千世界微塵等のもろもろの菩薩、普賢の道を具しぬ。
 仏この経を説きたもうとき、普賢等のもろもろの菩薩・舎利弗等のもろもろの声聞・およびもろもろの天・竜・人・非人等の一切の大会みな大いに歓喜し、仏語を受持して礼を作して去りにき。
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