中国の古脊椎動物古人類研究所や香港大などの研究チームが、遼寧省の約1億2500万年前(白亜紀前期)の地層から羽毛が生えた小柄な恐竜の化石が発見され、新属新種に分類したと発表した。論文は2日付の英科学誌ネイチャー・コミュニケーションズに掲載された。

ドイツで約1億4700万年前(ジュラ紀後期)の化石が見つかり、最古の鳥類とされる「始祖鳥」より年代が新しいが、前後の脚や尾の羽毛の生え方が始祖鳥に似ていた。鳥類は年代の古い羽毛恐竜から分かれたと考えられており、初期の鳥類や羽毛恐竜が飛行能力を高めた過程の解明が進むと期待される。

化石は研究を支援した企業の名前などから「ジアニアンフアロン・テンギ」と名付けられた。全身の骨格がほぼそろい、尾を含む全長は約1.1メートル、体重は2.4キロと推定された。尾の羽根は軸の片側の幅が広く、反対側が狭い非対称な形をしており、鳥類の風切り羽のようだった。

http://www.jiji.com/sp/article?k=2017050300043&;g=soc