昨年の米大統領選で敗れた民主党のヒラリー・クリントン元国務長官が15日、ドナルド・トランプ大統領に「抵抗」する政治団体を立ち上げ、政治の舞台に復帰した。

クリントン氏はツイッターへの投稿で、過去数か月じっくり考え、家族と時間を過ごした末、人々に活動への参加や公職選への立候補などを促すために政治団体『Onwards Together(共に前へ)』を発足させることにしたと明らかにした。
団体のウェブサイトも開設され、進歩的な価値観を推進するとともに、訪問者に昨年11月の大統領選で6600万人近くがクリントン氏に投票した事実を思い起こさせたいとしている。

声明では「われわれはここ数か月、人々が弱い者いじめや憎悪、うそ、あつれきに抵抗し、より公正で包摂的な米国を擁護するために集まれば何ができるかについて検討してきた」と説明。
「私たちが今感じている情熱や決意をもって闘い、そのエネルギーを2017年、2018年、さらに2020年以降まで持ち続ければ、どれほどのことができるか予想もつかない」と述べている。

クリントン氏によると、2004年の大統領選に向けた民主党の候補指名争いに出馬した左派系のハワード・ディーン元バーモント州知事も、新しい政治団体に賛同しているという。
クリントン氏はトランプ氏に予想外の敗北を喫したことを念頭に「今年は私が思い描いていたものではなかった」としつつも「私は自分が何のためにまだ闘っているのか分かっている。より寛容で、心の広い、包摂的な米国のためよ!」と書いている。

クリントン氏は現在、トランプ氏に敗れた昨年の大統領選に関する本を執筆しており、年内の刊行が予定されている。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170516-00000017-jij_afp-int