製造業の魅力を「イケメン」でPRしようと、東京都足立区内の印刷会社が、地元の町工場で働く若手男性の写真集「あだち工場男子」を発行した。
ものづくりの現場でいきいきと働く姿を通じて、雇用や業界のイメージアップにつなげる狙いだ。

写真集はA5判カラーの108ページ。金属加工から皮革、和菓子製造など、区内26社で働く29人の「工場男子」をプロフィル付きで紹介している。
いずれも作業着姿で、それぞれの仕事に向き合う真剣な表情を写真に収めた。

発行したのは地元の印刷会社「しまや出版」(足立区宮城)。町工場への関心を高めようという企画に、東京商工会議所足立支部が協力企業を紹介して実現した。
カラー写真だけではなく、あえてモノクロ写真を織り交ぜ、モデルの表情を大胆にトリミングしたり、ローアングルから撮影したりして、「ものづくりのかっこよさ」(同社担当者)を表現したという。

都の工業統計調査(2014年)によると、足立区内の事業所数(従業員4人以上)は883か所と、23区内で大田区(1413か所)に次いで多い。
足立区内には、金属機械からアクリル加工、製菓といった多様なものづくり企業が根付いている。
しかし、中小企業が多い製造業は、若者にとって人気業界とは言えないのが現状で、働き手の不足感が高まっている。

写真集では巻末に「工場男子」が勤める会社情報も掲載。
就職を控える学生や保護者向けのPRも兼ねており、東京商工会議所足立支部の担当者は「小規模でも高い技術を誇る会社は多い。ものづくりの現場を多くの人に知ってほしい」と話している。

発行部数は1000部で1部1500円(税別)。問い合わせ等はソース先で

配信 2017年05月14日 12時35分

YOMIURI ONLINE
http://www.yomiuri.co.jp/national/20170513-OYT1T50029.html