環境省は20日、2015年から取り組んでいる国の特別天然記念物「ニホンライチョウ」の人工繁殖事業で、初めての産卵が確認されたと発表した。

確認されたのは、事業委託先の一つ、富山市ファミリーパーク。同パークによると、昨年6月に孵化ふかしたオスとメス各1羽を今年4月から同じケージで飼育。
今月13日に初めての交尾が見られ、20日午後、卵1個(23グラム)を確認した。

同省は人工繁殖技術を確立して、絶滅が危惧されるニホンライチョウを保全しようと、15、16年に長野・岐阜県境の乗鞍岳のりくらだけで採卵。
孵化した14羽を、同パーク(7羽)、上野動物園(東京、4羽)、大町山岳博物館(長野県、3羽)が飼育している。

同パークの石原祐司園長は「繁殖を進める上での第一歩。孵化と育成を成功させて、人工繁殖技術を確立させたい」と話した。

卵を産んだメスのニホンライチョウ(富山市ファミリーパーク提供)
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人工繁殖中のニホンライチョウが産んだ卵
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配信 2017年05月20日 21時03分

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