アメリカの優れた報道などに贈られるピュリツァー賞の授賞式が行われ、トランプ大統領が運営していた財団の不透明なカネの流れを追及したワシントン・ポストや、
世界各国の首脳などによる資産隠しや課税逃れを暴いた「パナマ文書」を報道したICIJ=国際調査報道ジャーナリスト連合などが受賞しました。

ピュリツァー賞は、アメリカ国内の報道や文学など21の部門を対象に、優れた業績を上げた個人や団体に贈られる賞で、22日、ニューヨークのコロンビア大学で授賞式が行われました。

このうち、ワシントン・ポストは、ツイッターを使って情報提供を募りながら、トランプ大統領が運営していた財団の不透明なカネの流れを突き止め、受賞しました。
また、ICIJは、南ドイツ新聞が入手した中米パナマの法律事務所の膨大な量の顧客データを世界各国の記者と連携して分析し、租税回避地=タックスヘイブンを使った各国の首脳や富裕層らによる資産隠しや課税逃れの実態を暴きました。

授賞式では賞の主催者が、気に入らないメディアを「フェイクニュース」などと述べ攻撃するトランプ大統領を念頭に、真実を伝えるジャーナリズムの役割が重要だと強調していました。
受賞したワシントン・ポストのデビッド・ファーレンソルド記者は「今ほどジャーナリズムの力が重要になっているときはないと思う。私たちは書き続けないといけない」と話していました。

授賞式の様子
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20170523/K10010991631_1705230648_1705230715_01_02.jpg

配信 5月23日 7時15分
NHK NEWS WEB
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170523/k10010991631000.html?utm_int=news-new_contents_list-items_009