メキシコとの国境1933マイル(約3111キロ)に「大きな美しい壁」を建設するというトランプ米大統領の代表的選挙公約の1つは、予算教書を見る限り規模が縮小されたようだと共和・民主両党は歓迎している。
  23日に議会に提出されたトランプ大統領就任後初の予算教書は、壁の建設の初期費用として16億ドル(約1800億円)を提案する内容。
大統領は壁を完成させる費用を80億−120億ドルと見積もっているが、実際のコストははるかに高くつくと専門家の多くが指摘している。

  トランプ政権は不法移民の流入を阻止するため、引き続き大統領の優先事項として壁の建設に取り組むとしている。
トランプ氏は選挙戦で、メキシコが費用を負担すると主張したが、同国は拒否している。

  共和党保守派「下院自由議員連盟」のマーク・メドウズ下院議員(共和、ノースカロライナ州)は2018会計年度(17年10月ー18年9月)の予算要求について、
特に上院が全額承認に応じないと承知するホワイトハウスによる「実務的な判断」だと指摘。「国境の壁の予算として120億ドルを求めても、上院の快諾を得ることはできないだろう」と述べた。

2017年5月24日 11:27 JST
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2017-05-24/OQFM076KLVRG01