>>932
太陽のように活動中の星は核融合反応で熱を出してるので
熱に由来する膨張圧力が重力とつりあう状態で形を保っている
核融合に使える元素を使い切るとこのバランスが崩れて
重力によって星の中心に向かってつぶれていく力のほうが強くなる

その過程で超新星爆発とかいろいろあるがすっとばすと、
星の質量がある値より大きい場合には最終的に中性子星になる
中性子星というのは中性子がぎっちぎちに詰まった超高密度天体
太陽と同じくらいの質量が半径10km程度の小さな天体に集中している
この状態で重力(自重でつぶれる力)とつりあってバランスしているのは
中性子に縮退圧が働いてそれ以上は中性子のエネルギーが低くなれないからで
この辺のしくみはもう量子力学の世界の話になるので正直おれもよくわからん

とにかくこの中性子の縮退圧というのが今のところ知られている中では
重力でつぶれていく力に対抗できる最後のストッパーみたいになっている
なので星の質量が中性子になれる下限の質量よりももっと大きいときには
重力がさらに強くなるので中性子の縮退圧でもつぶれる方向の力に対抗できなくなる

そうなるともう歯止めが効かなくなって星は自重によってどこまでも際限なくつぶれていく
最終的には体積ゼロの質点にまでつぶれるところまでいく
すると星の質量がMなら密度は質量÷体積=M/0=∞という話になって
密度無限大の特異点というのが出てくる

だから特異点というのは大きさがないから特異点なのであって
どんなに小さくても大きさがあるうちは超高密度天体ではあっても
普通に割り算で密度が決まるから特異点にはならない

というわけなので、中性子の縮退圧が効かなくなってさらにつぶれていく過程で
何が起こるのかというのは今の物理学の知識では完全には解明されてないと思う
量子の世界での重力の働き方をきちんと説明できる理論ができてないから

もしかすると極限までつぶれていく過程で何か未知の効果が働いて
重力崩壊とバランスしてしまい実は特異点の形成までいかない可能性もあるような気がする