https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170605-00000105-mai-soci

富山県立山町の北アルプス・立山連峰の獅子岳(2714メートル)に小型飛行機が
墜落し4人が死亡した事故で、県警は5日、亡くなった河西勝基さん(21)の父の
コメントを発表した。父は事故直後の電話で聞いた「おやじ、俺、絶対に生きて帰るから」
が河西さんの最後の声となったと明かし、「とても残念、無念」と心境を吐露している。

コメントによると、河西さんは電話で父に「110番した。航空会社にも電話した」と話したが、
機体に挟まれてとても苦しそうだったという。「大丈夫か、しっかりしろ」と励ましたが
電波状態が悪く、音声は途切れ途切れだった。

県警はまた、河西さんから事故直後にあった3日午後3時2分の110番に続き、
午後3時10分にも2度目の110番があったと明かした。約3分のやり取りで
「心細くなってかけた。携帯の電池残量が少ない」と話し、県警が「頑張って」と伝えると
「うん、頑張る」と答えたという。

河西さんは事故後、機長の木下孝雄さん(57)が所属する新中央航空松本運航所
(長野県松本市)にも3度電話しており、最初の3日午後3時前には「助けてくれ」などと
求めていた。木下さんの家族も富山県警を通じて「突然のことなので、何も申し上げられる
ことはございません」とコメントした。

一方、県警は5日に4人を司法解剖し、いずれも墜落の衝撃で頭や胸などを強く打ち
亡くなったと判明した。前部座席で見つかった小口英児さん(48)は脳挫傷、木下さんは
外傷性ショックで、いずれも墜落直後に死亡した可能性が高いという。後部座席にいた
河西さんと、更に後ろの荷物置き場で見つかった樋口和樹さん(22)は多発外傷による
出血性ショックで、墜落して数時間は生存していたとみられる。樋口さんには低体温症の
症状もあった。遺体は同日夕までに遺族に引き渡された。


亡くなった河西勝基さん
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