http://www.jiji.com/jc/article?k=2017060601222&;g=soc
「袴田事件」で再審開始決定を受け、釈放された袴田巌さん(81)の即時抗告審で、東京高裁の委託を受けて再審開始の決め手となったDNA型鑑定の手法を検証していた鈴木広一・大阪医科大教授が、信用性を否定する報告書を同高裁に提出したことが6日、関係者への取材で分かった。
 再審開始決定に影響を与える可能性があり、高裁は今後、鈴木教授らの尋問を行う予定だ。
 検証していたのは、弁護側鑑定人の本田克也・筑波大教授による鑑定。犯行時の着衣とされた5点の衣類から血液のDNA型のみを抽出し、「袴田さんの型と一致しない」と結論付けた。静岡地裁は新証拠と認め、2014年に再審開始を決定した。
 関係者によると、鈴木教授の報告書は、本田教授が使った試薬がDNA型を分解する酵素を含んでおり、血液だけを抽出するのは不可能などと指摘する内容という。(2017/06/06-21:09)