ハートウォーミングなアニマル映画「ベイブ」を覚えておられる方はいる
だろうか? 今から22年前の映画だが、子豚が食材になる運命を免れるため
牧羊犬に弟子入りし、みごと合格するという動物ファンタジーだ

だが実際にはこの映画の撮影に使用された延べ200匹の子豚(というのも豚は
成長が早く、特定の個体で撮影を全うすることが出来なかった為)は、一匹
残らず養豚所からの派遣リクルートであり、撮影終了後は残らず古巣の養豚所
で「本来の業務」に戻されたことも判明している

本来の業務・・・そう、不自然な環境下で迅速な成長にのみ専念し、然るのち
出荷され屠殺・解体処分され、食材として店頭や食堂の冷蔵庫に並ぶ業務に、
である。豚の現実には夢も希望もありゃしねえのであり、偽善映画を見て自己
満足したり、ぼろもうけして名声を得るのは人間のみだが畜生の悲しさ、豚に
はしょせん、そんなの関係ねえ(小島よしお感)のである