「カール」なぜ西日本限定? 東西売り上げ「ほぼ同じ」
朝日新聞:2017年6月18日07時43分
http://www.asahi.com/articles/ASK5Y5S9YK5YULFA028.html

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 スナック菓子「カール」が東日本で買えなくなる。
製造する明治が販売エリアを西日本に絞ると発表した。
知名度抜群のロングセラーは、なぜ地域限定になるのか。

 菓子がぎっしり並ぶ棚の一角に穴が開いていた。東京都豊島区のスーパー「いさみ屋要町店」。
明治が5月に地域限定の方針を発表した翌日、カールを求める客が殺到した。問屋からは仕入れを制限され、在庫はない。
「カール・ショック」とも言われた。

 菓子担当の三原慶子さん(37)は「問屋から『カレーあじがなくなるらしい』と聞き、予感はあった」と話す。
ポテトチップスに比べ、カールの売れ行きは振るわなかった。
「カレーあじ」は在庫品の賞味期限が迫ることもあった。

 全国5カ所で作られているカールは9月以降、松山工場(松山市)に生産を集中、「チーズあじ」と「うすあじ」の2種類に絞る。
販売は滋賀県、京都府、奈良県、和歌山県以西に限る。

 カールは日本初のスナック菓子として1968年に発売。
「菓子=甘い物」という常識を覆し、ピークの90年代には年約190億円を売り上げた。
しかし、新商品に押され、現在は3分の1ほどに。2000年からは赤字が続いた。
手軽に食べられるスティックタイプや大人向けにターゲットを絞った商品を出したが、後手に回った。
セブン―イレブン・ジャパンが15年秋に販売をやめ、ローソンも今年2月以降は販売していない。

 実は、明治では3年前から販売…

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