渋谷暴動事件 大坂容疑者の弁護士無罪主張
6月19日 18時05分

昭和46年の渋谷暴動事件で、殺人などの疑いで指名手配され、今月、
警視庁に逮捕された過激派、中核派の大坂正明容疑者に対して、
勾留の理由を明らかにする手続きが裁判所で行われ、
弁護士は「事件はでっちあげだ」として、無罪を主張しました。

過激派、中核派のメンバー、大坂正明容疑者(67)は昭和46年に起きた渋谷暴動事件で、
当時21歳の中村恒雄巡査を殺害したなどとして指名手配されていましたが、
45年余りたって、広島市内のアジトで見つかり、今月、警視庁に逮捕されました。

19日は弁護側の請求に基づいて、勾留の理由を明らかにする手続きが東京地方裁判所で行われました。
大坂容疑者が名前や住所などを答えなかったため、大野勝則裁判官は「本人だと認めて手続きを進める」と述べ、
勾留を認めた理由について、「証拠を隠滅するおそれがある」などと説明しました。

これに対して、弁護士は「証拠とされるものは、当時逮捕された学生たちの供述調書だけで、
客観的な証拠はない。供述調書も違法な取り調べによって作成されたもので、事件はでっちあげだ」と述べ、
無罪を主張しました。

手続きは1時間ほどで終わりましたが、傍聴していた中核派のメンバーなどが
大きな声を上げて退廷を命じられ、一時、騒然としました。

大坂容疑者の弁護士や支援者は会見を開き、西村正治弁護士は
「容疑者本人が何をしたのか明らかにするよう求めたが、裁判官は『現在、捜査中だ』と答え、
何もわかっていないことをみずから認めたようなものだ。
われわれとしては不起訴処分による釈放を勝ち取りたい」と話していました。

NHK NEWSWEB
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170619/k10011022931000.html