東京の姿が、大きく転換しようとしている。都心回帰現象と連動して、東側が注目されているのだ。とはいっても、もちろん、新宿や渋谷、中目黒といった存在にまで成長していないが、この勢いが続けば、ひょっとしたらひょっとするかもしれない。
 明治に鉄道が開業して以降、東京は西へ西へと市街の範囲を拡大してきた。特に、“西側諸国”が勢力を拡大するターニングポイントとなったのが関東大震災だ。関東大震災は家屋が密集する“東側諸国”で多くの死傷者を出したが、“西側諸国”での被害は軽微だった。そうした背景もあり、東京の西側には大正から昭和にかけて高級住宅街が形成され、高度経済成長期に入ると人口増加の受け皿となるニュータウンが出現する。いわゆる東京の「西高東低」が加速する。

 こうして西へと発展してきた東京の姿は、ここにきて大きく転換しようとしている。人口減少、特に生産人口の減少によって都心部の不動産に余裕が生まれたことで、港区、千代田区といった都心回帰の現象も見られる。

 そうした都心回帰現象と連動して新たに注目されているのが、これまで日の当たらなかった東京のイーストエリア、“東側諸国”の駅だ。

TOKYO東側諸国の逆襲がはじまった

 つくばエクスプレスの開業などによって交通至便となった足立区の北千住駅は近年一躍、注目エリアとなり、「穴場だと思う街(駅)ランキング」(SUUMO、2017年度)で1位にもなった。そして、北千住以外の“東側諸国”にも注目が集まるようになってきた。例えば、再開発が進む両国、以前から東側諸国の盟主だった錦糸町、スカイツリーのお膝元でもある業平橋、曳舟、おしゃれな店が並ぶ蔵前といった具合だ。

 まだ、新宿や渋谷、二子玉川、中目黒といった古豪に勝てる存在にまで成長していないが、この勢いで街が発展すれば、いずれ“西側諸国”を追い越すかもしれない。

葛飾区民と江戸川区民が同居する新小岩

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『駅格差 首都圏鉄道駅の知られざる通信簿』(著・首都圏鉄道路線研究会、SBクリエイティブ)
 そんな急成長を遂げる“東側諸国”の中でも、ライバルとして互いに意識している駅がいくつかある。その中でも、葛飾区の新小岩は総武線の快速と各駅停車が発着する駅として急成長を遂げている。新小岩駅は葛飾区に立地しているが、江戸川区役所の最寄駅(と言っても駅から徒歩20分程度の距離がある)になっているため、駅周辺の商業施設を利用している人の多くは江戸川区民だと思われる。

 そのため、新小岩駅は葛飾区民と江戸川区民が利用しており、1日の平均乗車人員も1998年から増加に転じ、2006年には7万人台を回復。その後、増減を繰り返しながらも微増を続け、2015年には7万4000人台を突破した。

 新小岩駅は総武線の快速が停車することから、東京駅へのアクセスもよく、近年は子育て世帯が増加しているという。その背景には、江戸川区が実施している独自の子育て支援策にある。江戸川区では待機児童問題を解消するために、働くママが0歳児の赤ちゃんでも預けられる“保育ママ”制度を早くから導入しているほか、従来では小学3年生までしか預けることができなかった学童についても年齢制限を撤廃。広く区内の子供たちを受け入れることで、女性の社会進出をも後押ししている。そうした独自の育児支援策と立地が、丸の内や日本橋などで働くビジネスパーソンから高い評価を受けている。

 一方、新小岩駅が立地している葛飾区も新小岩駅の活用を模索している。葛飾区の鉄道網は、常磐線、京成線や総武線東西に延びている路線ばかりで、南北に移動できるのは金町駅ー京成高砂駅を結ぶ京成金町線しかなかった。そのほか、金町駅ー新小岩駅間を結ぶ線路はあるものの、同区間は貨物専用線(通称:新金線)になっている。

続きはソース
http://www.itmedia.co.jp/business/spv/1706/19/news013_3.html

★1 2017/06/21(水) 09:36:46.67

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